内容説明
中国・韓国・アメリカなど、世界各国で再発見される芥川龍之介。芥川文学の何が世界の人々の関心を引きつけるのか。没後八〇年におくる最新論集。
目次
序章 二十一世紀の芥川研究
第1章 なぜ、木曾義仲か―「義仲論」
第2章 近代的人間の模索―「忠義」
第3章 「寂しさ」への問い―「或日の大石内蔵之助」
第4章 自己確立のドラマ―「戯作三昧」
第5章 人生のしたたかな眼―「首が落ちた話」
第6章 芸術と人生―「地獄変」
第7章 自由への遁走―「馬の脚」
第8章 芥川の中国旅行記―『支那游記』
著者等紹介
関口安義[セキグチヤスヨシ]
1935年埼玉県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。都留文科大学名誉教授。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
41
芥川の文学論なので興味深かったです。これからも芥川を読み続けたいと思わずにはいられませんでした。2023/04/06
恵
0
途中まで読んだままだったので再読。自身の葛藤が色濃く反映されているのが人間らしくて良いと改めて感じた。関口さんの論評は分かり易く説得力があるので好き。戯作三昧、地獄変は芸術至上主義である故の孤独な闘いをイメージしつつ、読み返してみたい。首が落ちる話は未読の為、下巻での作者による大どんでん返しがどんな描写か不明だが、興味をそそられたので近いうちに目を通したい。2012/01/07