内容説明
唯物論的で弁証法的な自然観の確立に堅固な基礎を据え、今日の理論的自然科学の発展にも貴重な示唆を与えている論考の新訳。これまでの題材別の編集を改め、エンゲルス自身の思想や認識の発展過程を歴史的に読み取れるように、最新の研究をふまえた執筆順編集を採用。新メガ編者の「序論」「成立と伝承」、詳細な「注解」と「索引」を付す。
目次
『新メガ』第1部第26巻の編者による序論
自然の弁証法(ビューヒナー;自然科学の弁証法;可分割性―哺乳動物;凝集力;集合状態;セッキ;ニュートンの引力と遠心力;ラプラスの理論は ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
それん君
1
岩波版が無いからここに記録。 かなり説得性がある。 自然科学に弁証法を当てはめるのはともかく、社会や歴史にこれを当てはめて良いものだろうか。 むしろ人類は終末の危機に直面しているように見える。もちろんあくまで資本主義社会の枠内での話だけど。2021/02/12
Takamitsu Tsubo
0
マルクスの盟友であり影となり日なたとなり共にあったエンゲルス。 マルクスあってのエンゲルスなのだが、それでも僕はエンゲルスの本が好きだ。 プロレタリアの戦士であり教師であった彼と本を通じて会話できる事が楽しい。 そんなエンゲルスが科学全般にわたって著すという事を企図した野心的な本がこの本です。限られた人間の寿命によりこの本が完成を見なかったことは非常に残念です。 ちなみに9000円という非常に厳しい値段のため、買うのに勇気が入りました。 2013/05/12