内容説明
唯物論か観念論か。弁証法とはなにか。唯物論的な歴史の見方とは…。ヘーゲル弁証法とフォイエルバッハの唯物論の意義と限界をあきらかにしながら、ドイツ古典哲学を批判的に継承し成立した科学的社会主義の世界観、歴史観の内容を包括的に叙述した基本文献。初学者に役立つ訳注多数を付す。付録「フォイエルバッハ・テーゼ」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
無識者
11
エンゲルスの性格がよくわかっておもしろい。彼は科学の発展を目の前にして、哲学の領域はどんどん減り科学により置き換わるととらえていたようだ。反デューリングではこれよりさらに進んで科学ですべて解明されるととらえている。この本で気を付けなければならないのは各哲学者の扱い方だと思う。カントの立場はヒュームと共に不可知論という立場に置かれ批判され、カント理屈そのものの批判はヘーゲルに任せている。稀にカントを不価値論者であるという点だけで批判するのを見るが、それはかなり不適切だと思った。2018/02/19
栗原登
4
読みやすい2024/10/13
荒野の狼
3
1975年に新日本文庫で森宏一が訳したものに足立正恒が訳注・解説を付したもの。マルクスが書いたものは難解であるが、エンゲルスのものは本書もそうであるが、平易な文章でわかりやす。マルクスの入門書としてエンゲルスの「空想から科学へ」が有用であるが、本書の解説で足立が書いているように同書では史的唯物論については論争相手のデュ―リングの議論とのかかわりの範囲のみp110である。2017/08/11
ゲバイタ・クマオ
3
2017年7月14日から学習会のテキストとして読んだ。2018/03/08
Takamitsu Tsubo
2
僕が科学的社会主義を深めるきっかけを作ってくれた本です。 「世界は出来上がっている諸事物の複合体としてでは無く、諸過程の複合体として捉えられねばならず・・・」という一文は今も僕の仕事や活動の座右の銘です。 http://minsei.seesaa.net/article/22989069.html2013/01/27