内容説明
卑弥呼の時代をへて、なお後進的な首長制社会であった倭人社会はどのように倭王・武にいたる専制王権への道を歩んだのか。最新の研究と論点をふまえ、内外の激しい争乱と矛盾のなかで早熟的に形成された倭王権の実像に迫る。
目次
序章 沖ノ島祭祀遺跡と倭王権
第1章 東アジアの国際関係と倭王権(東アジアの国際情勢;百済との通交開始まで;朝鮮地域への介入と敗北 ほか)
第2章 王系の交替と内乱(王統譜の論理;倭の五王について;巨大古墳群の造営地の移動 ほか)
第3章 専制王権への道(倭人社会の階層的構成―五世紀代を中心に;諸産業の発展と王権の役割;刀剣銘文の語るもの―倭王権と地域の首長たち ほか)
終章 倭王権と国家形成