出版社内容情報
運命の糸にたぐりよせられたどり着いたとでもいうような少女像の誕生のためのかずかずの出会い。平和を願う人びとの熱い思いと中学生たちの活躍が少女像建立へと結実するまでを描く感動のノンフィクション! 第
43回青少年読書感想文全国コンクール課題図書
中学生
内容説明
原爆で娘をなくした福留志なさんの「平和を祈る地蔵さんをつくりたい」との願いに心をゆさぶられた中学生たちが夢を実現させるまで。
目次
ふりそでの少女たち
もう戦争はいやや
折り鶴のおばあちゃん
Let’s Think about War―戦争について考えよう
志なさんの家で
コンサート
ヒロシマの祈り
ふりそでの少女像をつくる会
桜の頃に
真夏の街頭募金〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミーコ
40
この作品を読んでから表紙を見るとズシリと戦争の そして原爆によって命を落とした方 被爆者として後遺症に苦しめられた方達の命の重さを感じます。娘を亡くしたお母さんの気持ちを思うと やりきれません。中学生達の募金活動 振り袖の少女の像が出来るまでの大変さが伝わって来ました。93歳のお母さんの命のあるうちに完成出来た事に 本当に良かったと胸を撫で下ろしました。2018/08/24
鈴
20
このような像があることも、それを作ったのが長崎ではなく京都の綾部市の中学生たちだったことも知らなかった。「阪神大震災のエネルギーのほうが、原爆のエネルギーよりはるかに大きく、67倍もあったのだ。それなのに原爆のほうがはるかに死者が多かったのは、原爆が人を殺すために作られたものだから。」という言葉は、説得力がある。2014/08/18
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
12
第43回青少年読書感想文コンクール課題図書 中学生 8月9日に合わせて。長崎の本は広島に比べると数が少ないです。こちらは振袖の少女の像建設を願った、振袖の少女の母福留志なさんのおはなしです。平和を訴える像の建設に向けて、京都の中学生たちが奮闘しています。2019/08/08
ぼけみあん@ARIA6人娘さんが好き
4
『ふりそでの少女』と一緒に借りてきた関連書。原爆で死んだ福留美奈子さんの年老いたお母さんの、娘を供養し、平和を訴えるお地蔵さんを作りたいという願いに応えるべく、地元・京都の中学生たちが奮戦。ついに多額の募金も集めて、長崎に「ふりそでの少女像」を作るまでのルポルタージュ。他の人の感想にもある通り、原爆は人を殺すために作られたというシンプルな視点は、下手な核抑止論などより遙かに説得力がある。2014/09/03
麦
3
振袖の少女の母親、福留志なさんの「長崎に平和を祈るお地蔵さんを立てたい」という願いを綴った手紙が京都の綾部中学校に届いたことから始まった、振袖の少女の像の建設。この像がつくられた道のりが書かれた作品です。この道のりこそ僕達が忘れてはならないものなんだと思います。2016/08/10