内容説明
ハイネ研究ですぐれた業績を残した著者が、赤裸々に回想する疾風怒涛の青年時代。「ハイネの思想と現代日本」「ゲーテと自由」も収録。
目次
私のシュトゥルム・ウント・ドランク
ゲーテと自由
ハイネの思想と現代日本
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
古本虫がさまよう
0
自叙伝にしては、もっぱら戦前の東大時代前後の回想に限定されている。出版社を見てもわかるように(寺尾五郎の北朝鮮礼賛本を出したところ！)、左翼人ではあるが、肺結核で入院したり学業がおろそかになったり…。大学院に行くことになり…。大学は出たけれど…の時代故、失業対策の仕事(翻訳稼業)をしたり……。そんな身辺雑記というか、身近な人たちとのやりとりがいろいろと綴られている程度のもの。戦前の日本の思想風景を垣間見ることはできる一冊。 激しい活動家だったというわけでもなくありふれた平凡な学生時代の回想録といった感じ。2019/09/22
