感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
amanon
3
以前、別訳にて第一分冊だけ読んだものを今度は全巻読破を目指すべく、新日本版を手に取る。他の人も述べているが、思いの外平易な文体で読みやすい。後、以前読んだ時の記憶と、これまで読んできた解説書の知識でなんとか読み進めていたという塩梅。初読の時にも感じたが、マルクス独自のユーモアや皮肉、文学趣味が随所に散りばめられているのが興味深い。この辺りはあまり言及がなされていないのが、意外であるのと同時に残念、また、前書きにて本作品が各国の労働者に熱狂的に読まれていたという事実が感動的。その熱狂をぜひとも再現せねば。2025/04/29
Takao
3
1982年11月15日初版発行(第3刷、11月22日)。購入したのは33年前。何回か読み始めたがその度に挫折していたものの、今回自分自身を叱咤して、月1回の「資本論講座」に参加しながら、とりあえず第1章「商品」から第3章「貨幣または商品流通」まで読み進んだ。十分理解できないところに傍線を引いたら、傍線だらけになってしまったが、残り少ない現役時代のうちに読み通したい。激動の時代こそ古典に立ち返れ、と言われるが、この「古典」から何を汲み取ることができるのか楽しみだ。2015/08/19
まる@珈琲読書
2
★★★☆☆ 本棚の整理をしていたら出てきたので再読してみた。大学時代に初めて読んだ時はわけのわからない本だなと感じた覚えがある。色々学んで読んでみるとたくさんの例が挙げられ詳しく説明されている親切な本という感じがした。今では常識のようなことも書いてあるが200年以上も昔にこんなことを考えていたというのは驚き。序言に「すべてはじめはむずかしいということは、どの科学にもあてはまる」とある。そう考えたからマルクスはしつこいくらいに例を挙げ、表現を変え同じようなことを何度も繰り返したのかなと思いながら読んだ。2012/03/09
ジャックとジェンニー
1
学問にとって平坦な大道はありません。ユークリッドの発言。そして、学問の険しい小道をよじ登る労苦を恐れない人々だけが、その輝く頂上にたどりつく幸運にめぐまれるのです。1995/03/21
1
「諸商品は、自分で市場におもむくこともできず、自分で自分たちを交換することもできない。したがってわれわれは、商品の保護者、すなわち商品所有者たちをさがさなければならない。商品は物であり、それゆえ人間にたいして無抵抗である。もしも商品が言うことを聞かなければ、人間は暴力を用いることができる。(…)これらの物を商品として互いに関連させるためには、商品の保護者たちは、その意志をこれらの物にやどす諸人格として互いに関連し合わなければならない」(144)2019/04/28