- ホーム
- > 和書
- > 芸術
- > 絵画・作品集
- > 浮世絵・絵巻・日本画
出版社内容情報
東京の全生庵・三遊亭円朝幽霊画コレクション、大阪の大仏念寺に伝わる謎の幽霊画コレクション、福岡の吉川観方の幽霊画コレクションほか、各地に伝わる幽霊画を集めオールカラーで掲載した、幽霊画集の決定版！
内容説明
円山応挙、河鍋暁斎、月岡芳年など、江戸から明治の天才絵師たちが描き出した美しき恐怖。初紹介を多数含む全国各地の傑作幽霊画一〇〇点を収録した決定版。
目次
第１章 円山応挙の幽霊画
第２章 美人幽霊画
第３章 飛び出す幽霊画
第４章 怖い幽霊画
第５章 ユーモア幽霊画
第６章 親子の幽霊画
第７章 男の幽霊画
第８章 骨骨ロック骸骨画
著者等紹介
安村敏信［ヤスムラトシノブ］
１９５３年、富山県生まれ。専攻・日本近世絵画史。東北大学大学院修士課程（日本美術史）修了。１９７９年より板橋区立美術館に勤務。現在同館館長を勤める（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GAKU
57
読友さんのレビューを拝見し図書館より借りてきました。女性の幽霊画は艶かしいものから悍ましいものまで色々で、パラパラと見ているだけで楽しい(恐ろしい？)です。中には枕元にあらわれて欲しいと思われるような、美人の幽霊画もありました。それに比べて男の幽霊画は不細工ばかり。冒頭にも書いてありましたが、男前の幽霊画というのは殆どないそうです。何故でしょう？あと顔が女性器の幽霊画には笑ってしまった。夏にピッタリの1冊でした。2017/07/15
mii22.
55
図書館の怖い本のコーナーから。表紙の女の幽霊のように美人画とも言えるような画から、恐ろしい形相、骸骨まで、色々な情念や怨念のこもった幽霊画が収められている。なかでもなぜか心惹かれるのは、後ろ姿が妖艶で生まれた赤子を抱く姿が切なく、白いうなじに背中からちらりと見える乳房がエロティックな姑穫鳥の画。2016/08/05
HANA
50
幽霊画と一口に言っても、美女美少女から怨念に形相が変わった女性、生前の病をそのまま引きずっている表情、あと男の幽霊や奇想に満ちたもの等、内容は多岐に渡って紹介されている。図版は大きくさらにその表情を大きく引き伸ばしているため、美少女幽霊の表情に酔う事も出来れば、頁をめくった瞬間にドキッとすることも。美人図は最初だけで、大半は全般的に凄みのある表情なのがさらにそれに拍車をかける。どの絵も日本が特有のぼんやりとした筆遣いで描かれているので、眺めながらふと幽冥の境を踏み越えそうになる気がした。2013/04/03
藤月はな（灯れ松明の火）
48
去年のゴールデンウィークに行った妖怪・幽霊絵画展で観た絵も収録。妖艶な絵もあれば恐ろしい絵もある幽霊画。どのような目的で描かれ、どのように広まり、そのブームが収束していったのか、ますます、知りたくなります。蓬髪の顔を覗くと恨めしげな顔で、口から血が流れているかと思いきや落款だったという構図や互いにアドバイスしながらお洒落を楽しむお岩さんとお菊さんの図など、遊び心も一杯ある幽霊画を見れて満足。「怪談乳房榎図」は話を知ると怖いというよりも子供を助けたいが故に幽霊になって助けた父の一念に切なくなってきます。2014/01/11
カムイ
43
日本画の大家である、円山応挙、谷文晁、月岡芳年、河鍋暁斎ら幽霊画の怖さよりも美しくも儚さがありその怨めしさの眼差しは引き込まれてしまう、幽霊画には足のない女性が多いがこれは江戸中期の円山応挙が描いた（返魂香之図）有名ですが最初は古浄瑠璃（花山院きさきあらそい）に登場する藤壺の怨霊の挿絵に足のない幽霊が登場したそうだ。怖ろしい幽霊画などは江戸時代に百物語を催す時に主催者が余興として需要が有ったらしい、幽霊画にも美しいものや滑稽なものやエロスをあらわすものまである。男性の幽霊画で代表格では小幡小平次辺りが→2021/04/16
