出版社内容情報
ビジュアル選書シリーズ。全国に5200体余り残る円空仏。母を無くして僧となった円空は、厳しい修行に励み、12万体の造仏の大願を立てて全国を遊行した。円空研究第一人者による最新の研究成果をもとに、円空の傑作を集めた決定版。梅原猛氏の特別寄稿も収録。
内容説明
二〇〇点超の傑作・円空仏を収録。円空研究第一人者が読み解く謎の仏師・円空の入門書決定版。
目次
特別寄稿 私と円空―円空わが内にありて生きるなり
第1章 円空仏のまなざし(円空仏スマイル30)
第2章 円空の生涯(年代別 円空;知られざる謎の仏師―円空の生涯とその足跡)
第3章 旅する円空(北海道・東北の円空仏;関東の円空仏 ほか)
第4章 鎮魂の歌『円空歌集』(円空の秘密―十二万体の円空仏造顕と歌集)
著者等紹介
長谷川公茂[ハセガワマサシゲ]
1933年、愛知県に生まれる。円空学会理事長。愛知県文化財指導員。江南市文化財保護審議会委員長。1971年に円空学会を設立し、81年より同学会理事長を務める。円空研究の第一人者。全国で見つかっている円空のすべてを訪ね、調査研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ケロリーヌ@ベルばら同盟
58
我が国への仏教公伝は、飛鳥時代に百済から、仏像、幡蓋、経論が、欽明天皇に献上されたことを嚆矢とする。「仏の相貌端厳し」金銅仏を拝し、天皇はこう感嘆したと伝わる。爾来、仏像は信仰の対象であると同時に美的鑑賞の対象であった。造仏、建築、絵画、工芸…。芸術、技術の発展と成長は、信仰と分かちがたく結びついている。遊行の僧、円空が刻んだ仏像は、それまでの国策として造営されて来た荘厳美麗な仏像とは一線を画す。捻じくれた木、端材にまで仏を見いだし顕現する造仏は、あたかも太古の昔に回帰したかのような素朴な美を湛えている。2023/06/01
Wataru Hoshii
5
展覧会の予習として読む。北海道から関西一円まで、現存する五千体以上の円空仏をすべて拝観したという、円空研究の第一人者によるヴィジュアルたっぷりの入門書。正直これまで、奈良や京都のほとけの美しさはわかるのだけれど、素朴派とも言える円空仏にはなかなか入り込めずにいた。しかしこの本で円空仏の不思議な微笑みと向き合っていると、木霊という日本的なアニミズム(神性)の感性と、これも日本的な慈愛に満ちたほとけの民俗信仰が融合したところに、これらの仏像があるのではないかとなんとなく感じた。心の深いところにしみてくる。2013/02/16
gontoshi
3
円空仏の表情にはこころを動かされる何かが有りますね。2023/07/06
やきそらまめ
3
円空仏の微笑みはとても素敵だけど、私の器には大きすぎるのか、ものすごく古い木を前にしたような恐ろしさも感じる。博物館じゃなくてお寺で見たい。2013/04/18
ぴぃ
2
円空・木喰展で購入。興奮覚めやらぬ内に直ぐに読みました。読むと言うより観ると言う感じかな。色々な円空仏の写真が載っています。著者が選んだベストオブ円空スマイル30体は、表情のアップ写真を載せていて、なかなかの見応えありです。2015/02/08
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