内容説明
最新研究から明らかになる歳三の生涯と10人の組長列伝。
目次
第1章 土方歳三と新選組の歴史(武州多摩の農家の四男として生まれる;天然理心流入門と近藤勇との出会い ほか)
第2章 新選組組長列伝―生涯・事件・エピソード・めぐる女(一番組長 沖田総司―不治の病にたおれた新選組最強の剣士;二番組長 永倉新八―大正まで生き抜き盟友を顕彰した不屈の「語り部」 ほか)
第3章 新選組幹部列伝(近藤勇―新選組に生涯をかけた真の「局長」;芹沢鴨―試衛館一派に暗殺された水戸の「巨魁」 ほか)
第4章 新選組10大事件史(壬生浪士組「誕生」事件;芹沢鴨暗殺事件 ほか)
第5章 新選組の組織と隊規
著者等紹介
菊地明[キクチアキラ]
1951年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業。「幕末」を中心に執筆活動を行う
伊東成郎[イトウセイロウ]
1957年、東京都生まれ。明治大学文学部史学地理学科卒業
結喜しはや[ユウキシハヤ]
京都府京都市生まれ。神戸学院女子短期大学文芸科卒業。幕末維新研究家・紀行作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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厩戸皇子そっくりおじさん・寺
67
新選組及び幕末研究では高名な3人による新選組組長列伝。面白い。十番隊まであるのでこの題だが、近藤・芹沢・山南・伊東にも触れる。しかし、土方はじめ、これら主人公格にされがちな人物の伝記よりも脇役クラスの人達のものが面白かった。武田観柳斎の本名が「福田広」というつまらない名前なのが良い(笑)。谷三十郎はどうやら脳溢血死。藤堂平助と伊東の弟、三木三郎は美男。同じく美男の原田佐之助の愛媛時代の奇行(ふんどし一丁で太鼓を叩きながら歩く)、「文武とも劣等」と評された井上源三郎の活躍。新人物往来社が無くなって寂しい。2018/05/12
こばまり
37
今後の史料や小説に触れる際の参考として、データ集感覚で楽しく読みました。2016/05/05
金吾
23
松原忠司や三木三郎のような著名ではないと思われる組長の話は面白かったです。全体として上手くまとまっているように感じました。2021/04/27
なつきネコ
15
なかなか、わかりやすく入門書といいながら、私のような中級者も楽しめた一冊。新撰組の重要な隊士はともかく、武田観柳斎や松原忠司などは知らない事が多く、勉強になった。武田観柳斎の本名や、松原忠司が大阪で大物だったとか、谷万太郎の禁断の恋とか、初めて知った。さらに新撰組の主要隊士のおさらいもできた。しかし、試衛館の皆は心根は熱いんだな。その熱さが彼らの原動力なんだろう。2016/11/04
春風
10
土方歳三と慶応元年閏5月当時の10人の組長、そして近藤・芹沢・山南・伊東についての現今の研究成果。何がわかっていて、何が曖昧なのかがわかる新撰組入門書。個人的には、四番組長松原忠司は名前しか来歴をしらなかったので興味深かった。また、山南を“やまなみ”と読むのか“さんなん”と読むのかの論拠などにもサラッと触れられていて面白い。2015/03/30