内容説明
新選組結成後は副長助勤、のち三番組長として乱刃の下をくぐった斎藤一。抜群の剣技をもち、数々の戦歴を誇りながら、その人物像はどこか霧につつまれている。あるときは闇の刺客、あるときは間者として血の粛清に深くかかわる…。山口一、斎藤一、山口次郎、一瀬伝八、藤田五郎と名を変えながら幕末・明治の世を生きぬき、大正四年(一九一五)七十二歳で没した。壬生浪士にはじまり、西南戦争に出征して負傷するまで戦い続けた新選組最後の生き証人。綿密な考証と新史料などから浮かび上がる斎藤一の実像と数奇な生涯。
目次
斎藤一が生きた時代
斎藤一の出自と家族
新選組結成まで
斎藤一と剣
高台寺党と斎藤一
天満屋事件と斎藤一
鳥羽・伏見の戦いから流山まで
斎藤一の会津戦争
高田謹慎から斗南在住まで
晩年の斎藤一
著者等紹介
菊地明[キクチアキラ]
1951年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミスト
10
返却期限が来たので流し読み。複数の著者が斎藤一について書いていく形式。入門にはいいかもしれない。小説ではなく新書の斎藤一の一生みたいな感じなのでご注意を。2013/12/06
rei
9
新選組に在隊した期間も長く、戊辰戦争後も生き残ったというのに、斎藤さんほど作品によって異なる印象のキャラに描かれる隊士もいないんじゃないかな?それほど実像が謎、とも言えるのだろうけど。だからこうしてまるまる一冊斎藤一!なんて素敵。新選組時代の逸話はけっこうあちこちで語られているものも多かったけど会津戦争後がこれほどいろいろわかってきているなんて!歴史の研究って時が経つほど難しいように思うけど逆に時が経ったからこそ出てくるものもあるからね、これからの斎藤一研究も楽しみなところ。謎めいているのもいいんだけどw2013/05/01
えみ
7
再読。斎藤一の新選組時代以降を知りたくて読みました。数人の著者から書かれた本なので、人によって解釈が違う同じ出来事があったりしましたが、それはそれで楽しめました。斎藤一の生涯が項目ごとに細かく分かれているのでとにかく読みやすく、内容も現段階の斎藤一研究としては充実しているので勉強になりました。2015/06/24
ねずみこ
6
先ほど読み終わりました。そして明日は新撰組検定。ギリギリすぎで。。。(^^;2012/09/16
ちゃこ
5
新選組の中でも謎が多いとされる人物ですが、新選組以前~以後にわたってその生涯を、史料を基に考証しています。現在放送中の大河ドラマ「八重の桜」に絡む部分も多々あり、斎藤さんファン、新選組ファン必見の一冊です。学生時代歴史嫌いだった自分が、このような本を手に取る日がこようとは…司馬遼太郎先生のおかげです(笑)もっと知りたいです。2013/06/22