内容説明
一度にひとりずつ、一話語りの百物語の聞き集めを始めた三島屋伊兵衛の姪・おちか。彼女のもとに不思議話を携えて様々な人がやってくる。ある日、おちかは本所亀沢町の手習所“深考塾”の若先生・青野利一郎から「紫陽花屋敷」と呼ばれる空き屋敷にまつわる不思議な話を聞く。それは、“深考塾”の大先生である加登新左衛門・初音夫婦と、草鞋に似た真っ黒な固まりである暗獣“くろすけ”との交わりであった。人を恋いながら、人のそばでは生きられない“くろすけ”とは…。表題作をはじめ4話収録。
著者等紹介
宮部みゆき[ミヤベミユキ]
東京都江東区に生まれる。昭和62年「我らが隣人の犯罪」で第26回オール讀物推理小説新人賞受賞。同年「かまいたち」で第12回歴史文学賞佳作受賞。平成元年、「魔術はささやく」で第2回日本推理サスペンス大賞受賞。平成4年、「本所深川ふしぎ草紙」で第13回吉川英治文学新人賞、「龍は眠る」で第45回日本推理作家協会賞受賞。平成5年、「火車」で第6回山本周五郎賞受賞。平成10年、「理由」で第120回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レアル
89
『おそろし』の続編。やっぱり宮部さんは良い!私は現代小説より、時代小説の方が好きになりつつあるかな。4つの物語があり、ほっこりしたり、怖かったり~♪それぞれ面白かった!でもこれが「百物語まで続く」としたら、おちかちゃんはお婆ちゃんなっちゃうかも。。2013/02/12
sin
88
余談だが…初めにこのタイトルを目にしたとき“まんじゅう”のイントネーションで頭に浮かんだので何を現したものだかわからなかった。さて今回は日本昔話である。人の霊という障りではなく、自然が…館が…その気を凝らせた存在…所謂妖怪の様なものや、生きた人の疑心から生まれた妄念、みだりに復活させた風習に力を得て恨みが人を変身させた様等が描かれる。そして前の巻の最後で顕になった影の存在を軽々しく絡ませて物語を紡いでおられなかったことにこの物語の先の構成に期待感が持てた。2017/07/10
yooou
47
☆☆☆★★ 宮部みゆき磐石の時代ものでありました。僕は最後の「吼える仏」が好きでした。2014/08/18
さゆ
43
暗闇の中のぬくもりを感じて切なくて 暗闇にもいろんな物語を感じますねー。 時々再読したくなるし、どんどん新しいお話を読みたくなるシリーズです。
よむよむ
43
<みなさんのコメント読みたさに登録 初読み感想は単行本に>2012/09/09