内容説明
この雪の一夜を「二人見し雪はことしも降けるか」と詠んだ芭蕉―恋にも似た師弟の濃密な交情を描く歴史文学賞受賞の表題作、師芭蕉をはさんでの野沢凡兆・羽紅夫妻の複雑な心理劇「ちり椿」、小林一茶と夏目成美らとの風雅な交わりを活写した「上総の空を」ほか、「浜藻春風」「浜藻歌仙留書」を収録。俳句ファンを魅了する名品集。
著者等紹介
別所真紀子[ベッショマキコ]
1934年、島根県生まれ。日本社会事業学校卒業。97年「雪はことしも」で第21回歴史文学賞受賞。著書に『芭蕉にひらかれた俳諧の女性史』(第1回長谷川如是閑賞入賞論文所収)『言葉を手にした市井の女たち』『つらつら椿―浜藻歌仙帖』(町田文化賞)ほか、詩集・童話等がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。