内容説明
色彩あざやかで斬新なデザインの兜を戦国武将はなぜ身にまとったのか。戦場で自己演出するという目的とは別に「変わり兜」の奇抜な意匠には彼らの信仰心や美意識がこめられている。名将たちの武装のデザインにみる美意識と粋。
目次
第1章 天下人の変わり兜
第2章 戦国名将の変わり兜
第3章 戦国勇将の変わり兜
第4章 戦国軍師の変わり兜
第5章 当世兜の基礎知識―甲冑入門セミナー(1)
第6章 逸話のある兜―甲冑入門セミナー(2)
著者等紹介
須藤茂樹[スドウシゲキ]
昭和38年(1963)12月26日東京都生まれ。國學院大学大学院文学研究科博士課程後期日本史学専攻単位取得。信玄公宝物館学芸員を経て、平成2年徳島市教育委員会博物館建設準備室主事。同4年徳島市立徳島城博物館開館とともに学芸員。現在同館係長。日本中世史(戦国史)近世史・美術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
六点
88
病んでる時に、自分の好きなものに没入してしまうって良い事だよね(挨拶)。戦国時代から江戸時代まで流行りまくってた変わり兜であるが、絶対に欧州の兜のクレストの影響を受けているであろうと思われる。クレストって何?と、問われると、 自力で調べなさい。と、言うからね〜。2025/04/01
bianca
48
こちらの本の方が「戦国のCOOL DESIGN」より写真も綺麗で更に多くの変わり兜を掲載。解説やエピソードも多く読み応えあり。一番好きなのが伊達家に仕えた白石宗実「黒漆塗六十二間筋兜」。前立てに銀箔を押した草書「也」の文字がまるで切れ味鋭い日本刀の様に輝いて見える。呼ばれて振り返ったら、周り中ざくざくと刺さって血だらけになりそう。実用性無視の変わり兜が多い中、敵陣で暗躍すること間違いなしだと思います。インパクト大の表紙兜は、伝上杉謙信所用。両側面にも荒神が…威圧感たっぷり。これは実物を見てみたい!2016/04/25
Book Lover Mr.Garakuta
13
【図書館本】【速読】:戦国時代の武将の武具の解説、重たそうと思う。2021/12/15
なつきネコ
11
写真が多く、説明文もそこそこあっていいな。変わり兜と有名武将問感じ。甲冑好きには馴染み深い甲冑ばかりでテンションがあがる。竹中半兵衛や白石宗実の甲冑解説は誠実さを感じるが、前田慶次や浅野長政、加藤清正などの怪しい甲冑を断定はどうだろうか。気にいり甲冑は上杉景勝、丹羽史次の南蛮帽子、小早川秀秋、脇坂安治の雑賀鉢、前田慶次の最上胴、鳥居元忠の椎実形兜、前田利孝の鯰形兜。私は南蛮風の兜が好きなんだな。 黒錆雑賀鉢に正当なまびさしに吹返は好みだ。そのうち武将の甲冑を一領作ってみたいくなる。2018/10/31
メタボン
9
☆☆ 甲冑の意味が逆(甲が鎧で冑が兜)だったとは知らなかった。戦国武将の肖像画どおりの甲冑が残存しているとやはり、ほほうと感心してしまう。2014/02/09