内容説明
地方分権政治が花開いた江戸時代、その陰でどの藩も今日の地方自治体のように財政赤字に陥った。だが、そのつど有能な殿様や家老のほか、経済官僚たちが登場し必死にこれに立ち向かい、危急存亡の藩を救った。先人たちがいかに叡智と決断をもって財政破綻と取り組んできたか。
目次
黒田如水―事に臨んでは金銀を惜しまなかった名軍師
直江兼続―ワークシェアリングで失業問題を解決した宰相
大岡忠相―元禄バブル崩壊処理に挑んだ辣腕経済官僚
田沼意次―重商主義に踏み出し、間接税を導入した革新老中
田中玄宰―家臣団教育と農村の復興に尽力した会津の救世主
上杉鷹山―大検約令を自ら実行、減私の心を貫いた為政者
河合道臣―年貢収入の七倍にあたる七十三万両の藩債を返済した姫路藩家老
調所広郷―五百万両の藩債を黒字に変えた茶坊主あがりの財政家
二宮尊徳―報徳の思想をもって農政復興政策を指導した農政のエキスパート
山田方谷―短期間で備中松山藩の負債十万両を償却した理財家
著者等紹介
楠戸義昭[クスドヨシアキ]
1940年、和歌山県生まれ。立教大学社会学部卒。毎日新聞編集委員を経て歴史作家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。