内容説明
幕末に輸入され明治になって普及した写真機の前に立った美女たちを一挙公開。維新の志士が愛した京小町、明治元勲の夫人たち、歴史に躍り出たパイオニアたち、舞台に懸けた女たち、女性の地位向上に奔走した女たち、海を渡った女たち…。夜ごと華麗な舞踏会が催された鹿鳴館の内部写真と貴婦人たち。カラー写真が語る明治の女性風俗と、女たちを彩った化粧小物。明治の二大美人写真コンクール「凌雲閣百美人」の美女たちと「深窓令嬢美人コンクール」第一次審査通過者二一四名の肖像。
目次
第1部 幕末・明治を彩った女たち(鹿鳴館に舞った社交界の華;新時代を担った女たち)
第2部 写真が語る明治のマドンナたち(写真になった明治の女性たち;明治の美人選び;絵はがきになった憧れの芸妓たち;女たちの文明開化)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いぼいのしし
25
今風の美人も当時風の美人も目白押し。生きざまもすごい。2020/11/06
フキノトウ
20
愛新覚羅ふ傑の妻となった浩が美しい。最近小説「類」を読んだので、森鴎外の妻志げの写真が見れて嬉しい。2020/10/24
gtn
14
明治四十年、美人写真コンクールに、内緒で兄が妹を応募する。その妹末弘ヒロ子十六歳、見事全国一等を取ったが、嫌だ嫌だと泣いたという。しかし、賞品ダイヤモンドリングを授与すると機嫌を戻したところがかわいらしい。だが、これで終わらず、学校は「軽佻浮薄」と彼女を責め、結果、自主退学を強いられてしまう。明治という時代の息苦しさを感じる。2019/12/01
小鈴
6
写真満載で充実してます。美人の尺度も時代によって変化するが、陸奥宗光の奥方は美人だわぁ。大久保の奥方、眉が無くて怖いっ。いや迫力ある美人…。2009/08/27
でろり~ん
4
貴重な本ですね。大判もあったんでしょうか。せっかくの写真なので紙質の良い「写真」として見たかった感じがしました。酒は大関、芸者は万龍といわれた別嬪さんの話を何かで聞いていたので、その写真を目当てに購入。映っていますねえ、そですか、こんな美人さんだったんですねえ。二重の人が少ない中で目立っていますです。にしても、今どきのイエーイとピースサインで写真に納まる風俗とは大違いで、みなさん伏し目がちで、目線が強く、凛々しい感じです。美人には老若男女、時代を超えて興味津々ですよねえ。2017/10/29