偽書「東日流(つがる)外三郡誌」事件

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  • サイズ B6判/ページ数 330p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784404034366
  • NDC分類 212.1
  • Cコード C0021

内容説明

十四年前、「東日流外三郡誌」が戦後最大の偽書と呼ばれ、本州最北端の地を巻き込む社会問題にまで発展したのはなぜなのか?擁護派の敵とされながらも、真偽の追及に奔走した東奥日報の記者が真実に迫る。

目次

訴えられた謎の古文書
筆跡鑑定
偽書説
告発と告白
論争
御神体
聖地
増殖
奉納額
役小角と謎の竹筒
判決
背景
偽化石
寛政原本

著者等紹介

斉藤光政[サイトウミツマサ]
東奥日報社編集委員。1959年岩手県盛岡市生まれ。成城大学法学部卒。83年に東奥日報社に入社。2002年から現職。この間、司法・警察、県政、防衛・基地問題、考古学、遊軍などの各分野を担当。現在は防衛・安全保障問題のほか、「国内最大の縄文集落」として知られる青森市の三内丸山遺跡など歴史・考古学をフィールドに取材を続ける。歴史の背後にひそむ「隠された闇」に関心を持ち、冷戦時から現代までの米軍三沢基地の核と情報戦の真相に迫った長期連載「解かれた核の封印~三沢基地40年目の真実~」(2000年)は、平和・核問題などで業績を残したジャーナリストに与えられる第6回平和・協同ジャーナリスト基金賞を受賞したほか、新聞協会賞の最終候補作に選ばれた。「東日流外三郡誌」問題には、発端となった1992年から取材に取り組み、各種の記事を執筆。また、安全保障問題では『SAPIO』(小学館)、『軍縮問題資料』(軍縮市民の会・軍縮研究室)など各種雑誌に寄稿している。取材活動のほか、横浜市立大、沖縄大、青森中央学院大などさまざまな公開講座で講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

naimon

14
オカルト系かと思ったら正統派。「東日流外三郡誌」という偽書がどのように発生し、そして流布していったのか。これを終わりまで追い続けた1人の新聞記者が総括した本。まつろわぬ人々、駆逐されたという歴史観、鬱屈した東北人のルサンチマン(怨念、自己欺瞞、嫉妬、羨望)的心情を弄ぶように人工的に創られた偽造の物語と、これに不意に巻き込まれてしまった人々を丹念に。色々考えさせられた良本でした。2012/05/03

nori

6
I feel ancient history of Japan may not be a kind of science but look like cheap entertainment. Biggest reason is separation of academia from public so that role of prosecutor became a journalist, not a scholar. I hope not the same level dispute in 邪馬台国

へへろ~本舗

5
なんとまあ、海外にまで波及していたなんて!そして偽造偽書は何十年も前からやっていたとのこと。それでも大多数の人々が騙され踊らされた「東日流外三郡誌」騒動。自分も父も騙された人間。「どこにも売ってなくてやっと取り寄せて買えたんだ」と弾んだ声で嬉しそうだった父の姿が目に浮かぶ。偽書と暴かれてがっかりする前に亡くなっていたのが救いです。2019/04/30

印度 洋一郎

3
いわゆる古史古伝の中でも一番メジャーな東日流外三郡誌が、発見者の捏造による偽書であることを検証したルポルタージュ。この偽書は東北人にとって、一度は「ヤマトよりも古い栄光の歴史」を語る、希望の書であったに違いない。だから、あんなに盛り上がってしまったのだろう。結局、見たいと思ったものを見て、信じたいと思ったものを信じた、ということか。2010/08/12

まさむね

3
今更ながら、なんでこんな幼稚な手にみんな引っ掛かったのか不思議に思える。一地方紙記者の執念が生んだ傑作。2010/08/06

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