内容説明
強大な敵と戦い、多くの罪を重ねつつ、我が国に初めての仏教王国の建設をめざした聖徳太子。何故に天皇になれなかったのか。新たな視点から聖徳太子を描き、歴史の謎に挑んだ衝撃作。
著者等紹介
篠崎紘一[シノザキコウイチ]
1942年、新潟県生まれ。長岡市在住。早稲田大学文学部卒業。日本の農業情報化への貢献により日本農業情報学会から学会賞を授与される。IT企業の社長を経て、IT革命時代に生きる現代人の精神の自由を探求し、古代に題材を採り、新しい古代歴史・ロマン小説を発表しつづけている。主な作品に「日輪の神女」(第一回古代ロマン文学大賞受賞、郁朋社)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかだ
35
まずまず楽しめた。聖徳太子の予言に興味を持ち、手に取ってみた本だったけど、そういうのは全然関係無かった。とにかく人間離れした超人というイメージの強い聖徳太子だけど、ここまで血生臭く、人間臭いキャラクターに描かれているのは新鮮だった。1人の人間として悩み、憎み、苦しむ姿に、あ~聖徳太子も私達と同じ人間だったのね~なんて気分になる。自分の中で聖徳太子は『日出処の天子』の印象が強いんだけど(それもどうかと思うが)、それを払拭するほどでは無かったな…。2016/07/19
春
9
ロマンがあって楽しめた。史実重視の古代史ファンの方からみたら、指摘したい点がたくさんあるのでしょうが、小説好きの比重が大きい歴史小説好きの私には大満足。厩戸、推古、馬子、3人揃うと必ず誰かが極悪人扱いされます。だいたい馬子か、推古が。こちらも途中までそうであってもラストに救いがあり、小説的には好ましく感じました。2014/03/14
ダンスにホン!ころりん
3
0050920第1刷発行 130610読了 お気に入りさんの感想文がとても印象的ですぐに借りて読みました。もう何年も歴史物から遠ざかっていたのに、最後まで夢中になって一気でした。読書メーターやっててよかった~と思えた一冊です。2013/06/10
たまご
3
「仏教」とそうでないものの考え方が明確でない自分には,太子が,どこまで「仏教」で救われたのか,そうではなく「慈」(もしかしてこれは仏教思想なのか?)で救われたんじゃないか,とか,考えました. 三浦しをんの「悶絶スパイラル」を読んだ後だったので「日出処の天子」が思い出され,…なんか,いろいろ,すまない気分.2013/04/14
ひろこ115
3
人徳者のイメージがありますが、ここでは激しく人を憎み愛し悩む、とても人間味あふれる人物として書かれています。天皇にならなかった理由は、えーっ、そうなの?2013/03/31
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- 和書
- 強いリベラル