内容説明
“俳諧小説”という新しいジャンルを切り開いた最高傑作!女性として近世俳諧史上、並ぶ者のない連句作者・五十嵐浜藻―。身分の垣根を越えた一座連衆の人々の交わり。人の世の哀しさと俳諧の魅力を鮮やかに描く。名作『つらつら椿』につづいて書き下ろす“浜藻歌仙帖”第二弾。
著者等紹介
別所真紀子[ベッショマキコ]
昭和9年、島根県に生まれる。日本社会事業学校卒業。著書に『芭蕉にひらかれた俳諧の女性史』(第1回長谷川如是閑賞入賞論文所収)『雪はことしも』(第21回歴史文学賞作を所収)『つらつら椿―浜藻歌仙帖』(町田文化賞)のほか、詩集、童話等がある
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感想・レビュー
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田中寛一
28
この本で初めて五十嵐浜藻という俳人を知った。女人俳諧の番付の上位に位置づけられ加賀の千代女の再来とも言われたという。発句、脇と付合をしながら五七五の長句、七七の短句を交互に並べて歌仙を作るという。集まった人たちで和気あいあいと俳句を楽しんでいる様子とともに、事件にまつわる話なども出てきて、楽しく読むことができた。別所さんの他の俳句が絡む小説も読んでみたくなった。2016/11/15
星落秋風五丈原
5
"俳諧小説"という新しいジャンルを切り開いた最高傑作!女性として近世俳諧史上、並ぶ者のない連句作者・五十嵐浜藻。身分の垣根を越えた一座連衆の人々の交わり。人の世の哀しさと俳諧の魅力を鮮やかに描く。名作『つらつら椿』につづいて書き下ろす"浜藻歌仙帖"第二弾。 言葉づかいがどーもね。「ゆった」とか「アレは」を連発する人とか、どうも今一つ文章が錬れてない気がするんだなぁ。2007/07/25
松風
0
頬痩せし母を負ては立ありき この句を啄木は知っていたのだろうか。2013/08/15
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