最後の幻術

東郷 隆【著】

新人物往来社（2002/05発売）

• サイズ B6判／ページ数 279p／高さ 20cm
• 商品コード 9784404029683
• NDC分類 913.6
• Cコード C0093

内容説明

秀吉に術を仕掛ける果心居士、宴で魔を語る滝沢馬琴、吉原を覗き歩く蜀山人など、時代に韜晦し、あるいは背を向けて生きた人々を描く歴史短編小説集。

著者等紹介

東郷隆［トウゴウリュウ］
１９５１年生まれ。国学院大学博物館学研究室研究助手、編集者を経て１９９０年に『人造記』を上梓し作家生活に入る。歴史全般にわたる該博な知識をもとに歴史小説の問題作を次々と発表する。１９９４年『大砲松』にて吉川英治文学新人賞を受賞
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感想・レビュー

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[よっちゃん]

歴史時代小説９編がおさめられた短編集である。初めて読んだ作者であるが出版社が「新人物往来社」だけあって、歴史全般に相当の博識な方と見えた。全体に和漢混淆の記録文体と文献の適度な引用により虚構ないまぜの世界を展開して飽きさせない。実在の人物同士、作者の創造上の人物の組み合わせの妙、そこから生まれる意外性は歴史小説を読む醍醐味でもあり、ミステリー愛好者にも通ずるものがある。

2005/07/08