感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
那由多
20
沖田総司ファンの著者による、沖田像は明朗爽やかで初々しい、女性が好む所の「沖田総司」であった。生々しさがなく何処までも澄んだ空の様な、肉体を持たない精神で出来たかのよう。現実味がなくとも私が求める「沖田総司」に近かく、『うなぎ』から『五月闇』まで泣き通してしまった。『千鳥』『くちなし』の沖田から想われる2人より『とし女壬生ばなし』の片想いのとし女に感情移入してしまった。2018/12/14
Moeko Matsuda
9
沖田総司を主人公に据えた数編の短編が収められる。明るくてよく笑う、いつまでも子どものような、そしてそのままで死んでしまった青年の短い命は、透き通るように瑞々しい。芹沢鴨から見た沖田というのが案外新鮮で面白かった。また、ほのかな恋を題材にした二編も、余韻があってとても好きだ。強い剣士である割に、庇護すべき対象として書かれることが多い沖田総司。女性作家が描く沖田像はそれがまたひとしおなので、好みは分かれるかもしれない。昭和40年代の作品だが、もっとたくさんの「沖田ファン」に読んでもらいたいと思った。2016/03/22
小雀✡ずーっと積読減強化月……
8
架空の人物、架空の日記、一つの言伝えから二色の物語。 作者が女性だからでしょうか、とても優しく、しっとり染み入る様な感じがしました。 『うなぎ』『五月闇』…やっぱり総司の最期は泣いてしまうなぁ。禅寺の老師が沖田の中に仏を見る。平五郎が言う『精一杯生きたら二十五年でもいいって事さ…。』切ないですね。2015/04/21
シュウ
7
様々な人からの視点で描かれた沖田総司についての物語。2018/09/22
jolsto7
5
再読。何度読み直しても、面白いですね。素晴らしいです。小説としても読みやすい。沖田総司が好きな人は是非必読の小説ですね2011/10/16