内容説明
考古学と文献史学から、朝鮮半島と日本列島に出土する最新資料の比較検討を行い、古代日本の実像を判り易く解説する。
目次
考古学からみた渡来文化
古代史のなかの渡来人
渡来人と平安京
考古学からみた古代日本と朝鮮
蘇我氏と渡来人―聖徳太子をめぐって
日本と朝鮮を結ぶ環―近年における朝鮮考古学の成果
古代朝関係史主要文献一覧
感想・レビュー
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hyena_no_papa
3
1989年京都で開催された講演会「海を渡って来た人と文化―古代日本と東アジア」の講師である森浩一、上田正昭、井上満郎、西谷正、門脇禎二各氏の講演を元に、新たに定森秀夫氏の寄稿も加える。冒頭、森氏の読みやすい文体を心地よく味わっていると次第に内容が難しく。特に京都と絡めての解説は具体的で興味をそそられるが、レベルは高い。帰化と渡来を扱う上田氏、蘇我氏と聖徳太子に切り込む門脇氏には特に引き込まれる。多利思比孤は聖徳太子であり大王であった!とは目の覚める展開。隋唐は勿論、半島抜きで日本古代律令国家の形成は不可!2023/01/04