内容説明
20世紀を代表する世界的詩人の著者による日本印象記の古典。
目次
明治
帝の葬儀
松の中の譲位
日本人の心への眼差
炎上する二都市を横断して
俳諧
一年の後
能
歌舞伎
舞楽
文楽
宮島教授への手紙
日本の詩歌
日本文学散歩
力士のにらみ合い
自然と道徳
近郊
雉子橋の館
太陽の深淵
東京のアントニン・レイモンドの家
杭州
雪
二本の青竹
橋
杖
動物解体人の物語
生命の小さなかけらたち
嵯眉山の老人
女と影
さらば、日本
付録 アマテラスの解放
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Toska
9
20世紀フランスを代表する詩人で、1920年代に駐日大使を務めた著者による日本論。自らが耽溺した能など古典芸能の論評がメインだが、内容が高尚にすぎて何言ってんだか分からないところが多かった(ごめんなさい)。日本が経済大国にのし上がる前の段階で、こうした芸術と神秘の国というイメージがヨーロッパ人に刷り込まれていたことは憶えておくべきだろう。また、彼のような文化畑の人間を代表として他国に送り込むフランスの外交スタイルも面白いと思った。2024/05/08
印度 洋一郎
3
大正時代、駐日フランス大使でもあった作家の日本に関するエッセイ集成。大正天皇の葬儀や、日本各地の名所を訪ねた印象、そして能と歌舞伎に関しては熱熱と語っている。中でも関東大震災に遭遇した手記は、地震のないヨーロッパからやってきた外国人の目から見た被災地に関する貴重な記録だろう。大地が揺らぐというのはよほど衝撃的だったようだ。第二次大戦で日本が降伏直後にフランスの有力紙ル・モンドに寄稿した「さらば、日本」では、自分の愛した日本文化がこれで消滅してしまうと敗戦国日本の前途を随分悲観していた。2023/07/16
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