内容説明
FBIの美術犯罪班捜査官ジェイソンは、前回ミッションの大失態を取りもどすべく、UCLAで映画学を教えていた教授の死について調べていた。大学で潜入捜査を行う中で一本のフィルム・ノワール『スノウボール・イン・ヘル』の存在が浮き彫りになる。それは同性愛が許されなかった時代に撮られた幻の映画だった。ジェイソンは失われたフィルムの秘密渦巻く世界へと引き込まれていく。一方、国の反対側では、行動分析課のチーフ、サム・ケネディが不穏な知らせを受ける。かつてのサムのボーイフレンドを殺害したとされている連続殺人犯、ロードサイド切裂き魔は単独犯ではなかったかもしれない。そしてその事実はサムとジェイソン、二人の関係に波紋を投げかける―。人気シリーズ第5弾!
著者等紹介
ラニヨン,ジョシュ[ラニヨン,ジョシュ] [Lanyon,Josh]
ゲイ・ミステリ作家。複数の受賞歴を持ち、十年以上もジャンルの先端を走り続けている。ゲイ小説ジャンルからスタートし、M/Mジャンルを牽引して流れを作ってきた作家の一人。ミステリからアクションまで幅広く執筆
冬斗亜紀[フユトアキ]
萌えと勢いで原書にはまり、M/Mの沼に足を踏みこんで今に至る。M/Mレビューサイトをまったり運営中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くたくた
41
何とかサムと仲直りしたジェイソンはクワンティコに出頭(?)し、上司と面談、叱責をうけつつ、次の任務ーUCLAへの潜入調査の任務を受ける。事故か自殺とされた女性准教授は某有力元上院議員の孫娘で、元議員は捜査に納得していない。ジェイソンの任務は再調査というよりは元議員の気持ちを宥めることだが、いざ調査を開始してみると自殺とも事故とも思えない、となれば他殺。一方ロードサイド・リッパー事件に新たな展開があり、捜査班が再招集される。そしてジェイソンのストーカー、カイザーは遂にその魔手をジェイソンに伸ばし・・・・・!2023/12/03
きょん
19
UCLA映画学教授死亡事件を巡る再捜査の為潜入捜査に赴くジェイソン。サムがすっかり甘くなっているけど、仕事に対する一線は譲れないのね。しかし各所の警備員が最初から喧嘩腰で何か怖いのはアメリカならではなんだろうか。ジェイソンのストーカーの脅威も増してきて恐ろしい。2023/10/22
さとみん
12
サムの変化が最たるものだけど、ラッセルも変わってきたなあ。サムとジェイソンの関係を第三者視点で語られることは少ないから「違うからな」には痺れた。他方ではこれまでの事件が絡み合い、さらに不穏な展開になっていろいろ気になる…。次は早目に出ると嬉しいけど、何年でも待ちますよ!2023/09/30
ヨイドレテンシ
6
アートシリーズ5作目。前作ジェイソンの職務規律違反でサムを激怒させてからの仲直り。ジェイソンのUCLAへの潜入調査は複雑な事件の割には本筋ではない。ジェイソンへのストーカーの件はまたも次に持ち越しだけど、まだ書かれていない模様。結局のところ、ゾッコンなのはサムのほうなんだな。映画産業の本場の描き方、実はセレブの御曹司、ジェイソンの実家の過保護ぶりが楽しい。次はいつ出るんだろうか。2023/09/24
きなこチロル
2
【殺しのアート5】今度は、殺された孫娘の女性准教授の元上院議員から再捜査を受けて、ジェイソンはUCLAへ潜入捜査し、彼女が探し求めていた失われた古い映画の謎も追いかける。サムは相変わらずワーカホリックだけど、ジェイソンへのラブは包み隠さなくなった。サムの元恋人イーサンの事件やジェイソンのストーカーにも動きがあり、次は展開が動くのかな。JJは嫌味なやつだけど、にくめないのよね(笑)2023/11/14