内容説明
精霊の声を聞く力を持っていたために生まれ故郷で迫害を受けて育ったサリは、現在ランカトル王国の公安局に所属する優秀な公安精霊使いとして、傲慢な公安魔法使いラルフをパートナーに王都ザイルを守護している。人はおろか精霊使いからも異端扱いされることは多いが、サリは自分の力が受け入れられる場所を離れるつもりはなかった。ところが、王弟デューカの“鑑賞会”に魔物の子として連れてこられた少女をかばおうとした際、サリとラルフの力が入れ替わってしまい…?
著者等紹介
河上朔[カワカミサク]
小説家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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century-century
7
初読み作家さん。互いに能力が入れ替わった主人公二人の苦悩や葛藤が、丁寧に描かれていました。ハルカゼさんのイラストも素敵で、美しい自然の中で思わず耳を澄ませてみたくなる・・・そんな作品でした。傲慢で独りよがりで、読み始めは嫌悪感しか感じなかったラルフでしたが、プライドをズタボロにされながらも必死に這い上がり、徐々にサリやエトの信頼を得ていく姿にほろりとさせられました。2021/04/27
由貴
3
サリは精霊使いで当たり前のように精霊の声を聞いて過ごしていたので前半は普通に読み流していたのだけど、ラルフが初めて精霊の声を聞いてから徐々に何を話しているか聞き取れるようになる様を見ていたら解像度が上がった感じ。ラルフ同様に世界がとても美しいもののように思えてくるというか。今最初から読んだらサリと精霊たちのやりとりをもっと尊いものに思える気がする2022/01/14
うさぎや
3
能力が入れ替わっちゃってさあ大変。スクードの台詞が気になる……2020/05/17
ちはや
2
精霊を使役する事は出来ないが、精霊の声を聞く力を持った「精霊使い」のサリ。 その名の通り魔法を使える「魔法使い」のラルフ。 お互いの力が入れ替わったことで初めて相手の力を知った事は、サリにとってもラルフにとってもプラスになっていくといいな。2020/06/04
maru
1
読みやすくて面白かった。性格が悪いモブが多い。ラルフがサリより5歳年上ってほんとか??って思いつつ読み進めてたけど、育った環境が違い過ぎるし仕方がないのかな?続きをまだ読んでないので、この先かっこいいところが見れるといいなあ2021/11/05