内容説明
芸一筋の落語馬鹿、山川小藤は、師匠の計らいでいやいや出演する羽目になったバラエティ番組で、二世落語家タレントの栗梅亭真遊と初めて顔を合わせる。元より対極の芸風を持つ真遊を快く思っていなかった小藤だが、慣れない収録で彼を助けてくれたのは真遊だった。敗北感と気まずさから礼も言えず自己嫌悪に陥っていたところ、若者向けの新しい落語会で真遊と共演することになり…?芸人シリーズ最新作。
著者等紹介
久我有加[クガアリカ]
小説家。現在小説ディアプラスで活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
39
正統派古典落語一筋の山川小藤と二世落語家タレントの真遊。最初は二人とも結構な・・しっかりした年齢の落語家なんやなぁと思って・・落語に対する想いも真摯やしこれはええもん見つけた!と小躍りしたのですが・・恋が絡むと甘えん坊さんになった小藤ちゃんにビックリ。小藤さんの方がしっかりしてると思ってたのに。落語っちゅのは奥が深いですからねぇ。私としては創作落語より古典落語の方が好きですが。2019/09/14
青龍
26
芸人シリーズ。初めての、落語家同士CP。今までの作品より、スムースにくっついたなーと思うけど、お互いの才能を羨む同士の行き違いは、珍しい流れだった。出てきた落語のお題目、どれも好きです。現代風にした「道具屋」は見たいな。2016/12/01
nono
25
BL。芸人シリーズ。今回は落語家同士。落語家タレントの栗梅亭真遊と、古典落語を得意とする山川小藤。互いに相手の落語を羨ましく思い、嫉妬はいかんと自省する好感度溢れるカップルでした。しかし普通ならライバルで済む話が恋話になるのもBLの醍醐味かと^^双方芸の悩みの解決は稽古あるのみ、と頑張る二人を応援しつつ、楽しく読了。2017/08/19
瀧ながれ
20
BL(16年)。生真面目に丁寧に古典落語を身につけてきた噺家と、噺家ではあるがテレビタレントとして知られる二世落語家。おんなじことを口移しに教わるのに、自分の古典落語はおもしろくないと悩む二世の内面が、なんか他人と思えないくらい響いて一周回って腹立たしい。嫉妬と憧れの存在に恋していちばん近くに置くのが、いまは新婚さんだからいいけど、だいじょうぶなんか?来年なったら衝動的に刺したなったりせんか?とドキドキするので、ぜひ市よしさんといっしょに近いとこで観察さしてほしいですね。いや別におもしろがっとりませんよ。2017/09/04
しましまこ
17
芸人シリーズ、落語をしない落語家二世×古典落語一筋の落語馬鹿。お互いの芸を認めるからこそ、嫉妬と焦りを抱えつつの甘々!相方じゃ味わえない甘さが良かった~!2016/11/14