内容説明
父親の借財の形に、妓楼に売られた伯爵令息・馨。初夜を競り落としたのは学院の同窓生でもある実業家・朝倉千尋だった。幼い日に馨に一目惚れして以来、馨にかしずき、馨を守るためだけに巨万の富を築いた千尋は、馨を「俺のお姫様」と呼び、身請けを申し入れる。けれど馨にはどうしても頷けない理由があった。頑なに拒絶する馨を、態度を一変させた千尋が強引に組み敷き…?恩讐の果てに花開く至極の恋。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たべもも
52
★★★★★。ディアプラでの宮緒作品はちょっと可愛らしいかと思ったら、全然通常運行の攻めの犬っぷりでした。妓楼に売られたお姫様を身請けするためにあれやこれやと日参。妓楼ものだけど攻めの鉄壁のガードのお陰で受けがご無体をうける事はないのでそこら辺は読みやすいかな。受けも戸惑う程の攻めの下僕っぷりを最初から最後まで堪能出来ました❤攻めが真剣であるほど笑えてくるシニカルな面白さがたまりません。攻めの側近の浅見がこれまたいいキャラ。攻めのクレイジーさをスルーして普通に接しているのがいちいち面白かったです。大満足♪2016/05/13
波多野
35
宮緒先生はあまり読んでこなかったので、攻がどんなキャラか気になり、結果、笑いがこらえきれませんでした。大好きです。世話役の裏切りにより遊郭行きとなった元華族の受と同窓生で受を天上の人、お姫様と崇める攻。この攻が受に害のある人間を排除し穢れから守ろうとするよく言えば健気ともいえる偏愛。多面性のある攻。受の一挙一動に奇声を上げて悶え、憎しみすらご褒美と捉えるぶれなさに、これが宮緒先生の攻かと大いに納得した。物語の謎解きの部分も残酷さはなく、華族の没落からそれでも手折れない受の美しさと芯の強さも大変良かった。2016/05/10
そらねこ
28
う~ん(;^_^A 表紙とタイトル、そしてあらすじからの予想をことごとく覆す攻めのワンコ…というよりも犬っぷりに笑うしかない…というより笑った。スーパー攻め様かと思いきや、たまに狼になる犬っぷりに萌えられず…かといって面白くないかと言われれば面白かったです。嫌いと言われて俺は特別だと大喜びして尻尾をぶんぶん振り回すスーパー攻め様。今まで読んだ執着攻めの中でも変わり者でしたw(*´Д`)執着溺愛攻めできっといつか孕ませられると思うよ・・・(((uдu*)ゥンゥン。頑張れ~♡ しかし今回の挿絵w凄いアングル…2016/11/26
きょん
28
宮緒さんの作品は余り読んだことなかったので、攻めの一方的な下僕志願と罵倒されて歓喜に震える辺りとかギャグなのかシリアスなのかちょっと迷ったくらいの振り切れぶりでした。まあ金も力もある話の通じない相手には流されるしかないかもしれません。楼主も父親を嵌めた一味だと思うんだけど、こんなに儲けさせて刻まなくて良いんでしょうか?2016/05/31
フキノトウ
25
安定の犬クオリティーでしたが、甘い場面から一転、おどろおどろしい雰囲気になるのがとても怖かった。最後まで千尋(攻め)でいいのか不安が残りました。2016/12/18