内容説明
場末のバーでシェイカーを振るバーテンダーの青磁は、夜の公園でたちの悪い少年グループに絡まれていたところを、防犯活動に携わる大悟に助けられた。その大悟から「博多のホテルで働いていなかったか」と問われ、青磁は動揺する。そこは青磁が戻ることのできない、輝かしい場所だった。忘れたい過去を思い出させられて苛立ちつつも、バーに通うようになってくれた大悟を「特別」に感じ始める青磁だったが…?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たべもも
42
★★★★☆。イラスト買い。出会いからして普通ではないし、受けの過去の傷はかなりツライものがありますが、攻めのやんちゃな雰囲気で悲壮感なく読めました。特に後半は、色々あるけど若い二人が互いを大切に思い合って生きていくんだなぁ、としみじみしてしまいました。傷を負った野良猫みたいだった受けがまさしく姉さん女房っぽくなってニヨニヨです。本間さんのイラスト、いいわ〜。特に最後の対面○位、ポスターにして貼りたいくらい。あとがきにあるように「午前五時〜」のあのカップルとすれ違ってたらいいな♪2015/05/12
扉のこちら側
34
2017年349冊め。再読。失踪した姉について明確な描写がないので煮え切らないものがある。地元の人情話に特化したほうがおもしろかったかも。2017/10/07
きょん
30
良かった。受のあまりにも過酷な過去は辛いし、攻の家族関係も切ないけれど、攻が根本的には陽性のキャラなので辛くなりすぎずに読めました。攻両親の選択も悲しいけど、それも一つの愛の形だときちんと伝わって良かったなあ。そして、攻が「きさん!」と叫ぶ所に思わずキュンとしました。本場ものの893は怖いけど、方言BLってやっぱり素敵です。2015/05/21
はつばあば
27
バーテンダーもの2本続けて読了。これはこれなりに北九州だしヤクザ屋さんも登場してもおかしくない。寂しい者が二人 より添って生きるにヤクザの父親と老バーテンダーが必要不可欠の存在だとじんわりくる。「愛されている」と言う思いがなけりゃ人間やっていかれないものね。「難破船」と言う名とその店のステンドグラスの描写素敵でした 2018/11/30
このん
27
2015年5月20日4121)インストラクター&よまわり隊の大悟と過去に色々あったバーテンダーの青磁。青磁を集団暴力から助けた大悟は青磁の事が気になり店にちょくちょく顔を出す様になった。やがてお互いに心を寄せる様になった2人。お互いの視点から書かれているので分かりやすく、青磁が大悟のお陰でかなり救われてると思う。自分の子供を極道とは関係ない存在にする為に大悟の母と結婚せずに、戸籍上の赤の他人にした大悟の父。極道なのに素敵な人でした。2015/05/20