内容説明
京町屋で古書店を営む伊織は、家庭を大切にする年上の男が好みだ。だから大学生の颯馬に告白されても拒絶する。己が失った家族の愛に恵まれた颯馬には、真っ当な恋をしてほしいから。けれど颯馬はいけず美人の伊織に焦がれ、追い続ける。伊織には幸せな恋をしてほしいし、自分がその相手に不足だとは思わないのだ。交わらぬ恋の道で、ふと大人びてきた颯馬に伊織が気づく時…?京の街ではんなり紡がれる恋双紙。大学生×古書店主の年下攻ラブ。
著者等紹介
夕映月子[ユエツキコ]
小説家。第25回チャレンジスクール特別長篇部門にて、「天国に手が届く」で佳作を受賞、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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とも*
44
京言葉に京都の街並みや行事なんかがとっても良かったし、出て来る甘味の色々が気になるわー ただ、話は伊織がいけず過ぎた前半はイマイチ好みではなかったかな。 臆病さから来る言動なのでその裏が分かれば納得でこれでもかって言うくらい愛情を注がれて払拭してく最後は良かったし、颯馬が大人っぽくなったり子供っぽく甘えたり色々な面を見せて成長していくのも若さゆえの不安定さがいい感じ。 仕事の選ぶ基準に思わず笑ってしまったけれどそれもありだよね。おきばりやす。 →続く2014/06/22
きょん
29
京美人はやはり、いけずが似合うものですね。颯馬君に対する「愛され慣れてきた子供の傲慢さ」や「初めて手に入らなかったからむきになっているだけ」っていう評価はどれもある面事実なんだろうけど、突き付けられた方は傷つくよなあ。颯馬くん、良く頑張った。私はいけず美人は遠くから眺めるだけで十分だと思ってしまった。2014/01/14
みずほ
23
小説★★★★☆ 挿絵★★★★☆ 大学生×古書店店主。色香ダダ漏れ京美人の受に惚れた攻が、プッシュプッシュで受を手にいれる前半。後半は2年半後、受の傍を離れずにすむ職場・・・という条件で就活する攻。彼の一生は受のためだけにあるのね(笑) 性癖がバレて家族に捨てられた受のトラウマが、家族に愛されて育った攻の歪みのない愛情で癒されていくお話でもあり、年下とは思えない攻の包容力がよかった。後半の受の弟との絡みはなくてもよかったような。家族との決着を無理につける必要はないと思う。乗り込んでくる弟の動機に無理があった2014/04/04
華緯
19
伊織の京言葉が素敵でした。伊織が颯馬にきつい言葉を浴びせる度に、うわぁ…と思いながらも、どこか優しく感じました。全てのキャラの気持ちに違和感無く添えて、納得の読了でした。伊織の母親が、一方的に育児放棄したくせに、伊織のアルバムは大切に保管してたのも、決して認められないけど、どこか分かる気もする…。初めの話は颯馬が伊織に受け入れてもらうまでで、次の話は伊織溺愛編ですね。弟は…どこに住んでるか知ってたのに、いきなり自分の都合で頼るのは…。受け入れて当然って態度も…。母親のことは、伊織の言ったとおりだと思います2013/12/15
祐@暫しお休み中
16
伊織を想い続ける颯馬の、年下らしい情熱だったり一途さ、嫉妬に駆られて見せた激情が年下攻め好きとしては大変楽しめて良かった。家族からされた仕打ちのせいで颯馬の想いを受け入れられずに何度も突っぱねながらも、苦しい恋の中で少しずつ成長していく彼が見せる一面に惹かれていく伊織もキュンとできて良い。最後は相手の厚顔さにも呆れつつ、伊織たちの頑なさもちょっと気になった。許せない気持ちも当然理解できるけど、しこりはしこりのまま残って微妙に後味の悪さを感じたかな。二人的には結ばれてから甘さを堪能できて満足でしたけど(続く2014/08/07
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