内容説明
芸人になる夢を捨て郷里の温泉街で働く隼斗のもとに、元マネージャーの時田が現れた。新しくできる劇場の専属の作家になってほしいという時田の頼みを隼斗は即答で断るが、彼は諦めずに温泉街に留まった。お笑いへの熱い思いも時田への密かな想いも封印して生きていた隼斗。だが彼の出現で忘れていた想いが溢れ出し…?芸人シリーズ第四弾!ヘタレ敏腕マネージャー×ツンデレ元芸人の三年越しの再会愛。
著者等紹介
久我有加[クガアリカ]
3月1日生まれ。’00年、「春の声」(小説ディアプラス第4号/新書館)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とも*
43
【再読。感想は初読み時の】隼斗が夢を捨ててグダグダなのかと思ったら、夢を捨てきれないまでも故郷でしっかりがんばっていて男気溢れてるのが楽しかったし、反対に時田が仕事の時は出来る男なのにプライベートではヘタレなギャップが面白すぎ。 迎えに行って泣くとか、そこに「泣くなー!」と突っ込まれるとか色々噴出しながら読んでしまった。 お付き合いが始まってからも、お互いの立場や考えなんかで仕事上でぶつかる葛藤とかいい感じ。 「バンテージ」とか「パイロットランプ」とかその他今まで出てきたコンビ名が出てくるのも楽しかった2013/03/31
那義乱丸
35
去る者もいれば戻る者もいる。というわけで本作は元芸人の復活話。お相手は芸人時代のマネージャー。お笑いの世界に返り咲くチャンスを前にして、複雑に揺れ動く隼斗の葛藤に元マネージャー・時田との恋模様がいい塩梅で調合されてぐいぐいと引き込まれて読んだ。隼斗は元ツッコミならではのツンデレっぷり、そして、モデルばりのイケメン・時田のオンとオフとのギャップの激しい崩れっぷりが見事であった♪オフ時の二人のまるでコントのようなやりとりに何度も笑かされた。草間さんの絵もお話にぴったり!雑誌掲載時の1コマイラスト2枚に吹いた!2015/10/06
えんび@灯れ松明の火(文さんに賛同)
34
漫才ブームの終焉と共に多くの芸人達が夢半ばで挫折していくなか、スパークファルコンとして多くの賞を取っていたにもかかわらず、これといって実を結ぶこともなかった芝山にも苦渋の決断のときは来た。コンビ解散、地元へ戻り家業を手伝う日々に慣れてきた芝山の元に、元マネージャーが持って来た作家としての復帰話・・・お笑いの世界で作家として裏方スタッフとなった芝山の仕事の葛藤、人間関係の悩みに恋の話がうまく絡み合って文句なしの面白さ。冷静で凄腕な仕事モードと芝山限定でヘタれまくる時田がかわいくてしょうがない(笑)2011/11/26
ムック
25
お笑いのネタ見せ番組が少なくなった昨今、お笑いの楽しさ、難しさについても考えさせられる一冊。なんて、難しく書いてみたけど単純にすっごいおもしろかった~♪仕事のときは有能、でも私生活はぐだぐだなんて素敵なGAPだなー☆関西弁なこともあってコントを見ているような箇所がたくさんあってすごい笑えた。こんなおもしろい作品に草間さんの挿絵だなんてもう素晴らしすぎる~ページ裏のひとコママンガもおいしく頂きました!2010/11/16
天使を愛するアカウント
23
元マネージャーでヘタレな大型犬・時田×元漫才師「スパークファルコン」のツッコミ・芝山。芸人シリーズ第4弾。もう、もう、もう、超よかったっ!!!さすが久我さんの芸人シリーズはずれなし!仕事では敏腕なのにプライベートでは超ヘタレな時田は攻なのにかわいいし、元漫才師の芝山の漫才に対する想い、いざという時の男前っぷりがよいよ~↑ 前作までのバンデージ、パイロットランプまで出てきて嬉しかった。この人たちにもいろいろあって今売れっ子なんだよな、と思ったら感慨深かった。草間さんの幕間に挟まったイラストも秀逸↑ 大満足♪2010/10/09
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