新書館ディアプラス文庫
君を抱いて昼夜に恋す

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  • サイズ 文庫判/ページ数 249p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784403522253
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

彫師の八束は、付近を預かる博徒の口利きで男をひとり預かることになる。最初の晩、男、源太は唐突に夜這いをかけてくる。その手に熱を上げつつも「抱くなら彫らんぞ」と告げると源太は引き下がったが、実のところ八束の心にこそ彫りたいという欲が生まれていた。だが美しいが情がないと亡き師に評された己の彫り物では、源太の野性に喰われてしまう。葛藤する八束は…?博打打ち×彫師の大正仁侠ロマンス。

著者等紹介

久我有加[クガアリカ]
’00年、「春の声」(小説ディアプラス第4号/新書館)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

25
★★★★☆ 大正時代の日の当たらない世界。そんな陰で生きる人々の恋に、古き大阪弁が重なり、色と艶を強く醸し出していた。こういう色と艶の話は好きだけど、イラストが…麻々原さんのイラストは嫌いじゃないけど、今作には合わなかった。彫物がちゃちに見えた。2015/01/26

たまこ

22
大正時代の大阪、博打打ちの源太と彫師の八束。こういう設定や大阪弁の小説は初めてでしたが良かったです。言葉が古いせいもあってかセリフがそれはもう艶かしくて。読んでる側が言葉責めにあってるような気分でした(笑)。源太との出会いによって生じた八束の彫師としての葛藤や成長が緊張感とともによく描かれています。お互い厳しい世界に身を置く2人、簡単に情に溺れない、凭れかかれようとしない甘すぎない関係がよかった。一方で男前の2人が激しく求め合う濡れ場は迫力があって痺れました。2015/06/06

マッコリ

21
任侠の世界、大阪言葉たっぷり堪能させていただきました!「弄(いろ)うて」って言うのはほんとにツボです。うっとり。ただ肝心の彫り物がもっと本格的だと良かった。麻々原さんの絵は好きなんですけどね。2011/05/07

さち

15
作品全体の雰囲気が艶っぽくて漢くさくてたまらない!大正時代の背景と古い大阪弁がこれでもかってぐらい色気を増長させる。八束と源太が強く結びつく様子や義理や人情もあり、あっという間にこの世界観に惹き込まれた。源太の雄の色気にクラクラさせられ、終盤の気の強い八束が素直に甘えるところに骨抜きにされた。そしてそのきっかけを与えた忠五郎と与助の悲恋は、想像しただけで切ない。相反する恋模様が物語のいいスパイスで、読了後は満たされたような…悲しいような…なんともいえない余韻が胸に残る。深くて染みわたる素敵な作品だ。2010/03/24

りんご☆

13
読了2016/09/05

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