内容説明
父の代までは、常連で賑わった下町のリストランテ。だが店主兼シェフが次男の敦に代わってから、いつしか客足は遠のき、店には閑古鳥が鳴く始末。幼なじみの寅次郎に夜、賄いのナポリタンを食わせる以外は、客といえば日々高額のワインを開けランチとディナーを食べて行く謎のスーツの男だけ。店の財政は火の車、借金の取り立てもシャレですまなくなる。だがなぜか、その謎の男中川が借金を返済すると言い出し…。
著者等紹介
菅野彰[スガノアキラ]
2月2日生まれ。小説家。代表作に「屋上の暇人ども」シリーズがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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瀧ながれ
14
この、畳み掛けるような遠慮のないセリフの応酬が、ラジオドラマだったのだ、凄いな(あんまり音声に興味ないわたしでも、聴いてみたいぞ)。熱心なんだけど致命的に料理が下手なリストランテの店主と、野球しかできないのにプロになれなかった酒屋の息子と、自分が創る曲に疑問を抱いてしまった作曲家が出会うエピソード。…なんかいいハナシみたいになってますけど、スガノさんですから。切ないシーンを爆笑とともに読むの、読者が薄情みたいじゃんかさー!2014/09/28
りんご☆
12
読了 よくわからん2015/11/27
ちるる
8
何度目かの再読。何者かに『なりそこなった』男3人が、世の中上手くいかないなーそれでも生きていかなきゃなーと唸りながら、共感めいた気持ちのままに連んでなんでも屋を始めるお話です。説明するとなんだかなぁ…ですが、このちょっと道を外れた人たちのやり取りが可笑しくて可笑しくて。道連れって言葉が似合うというか、なんかみんなどうしようもないなーと笑ってしまう感じ。言い回しなども面白くて、お気に入りなのです。2013/05/14
華里
3
再読。菅野さんの、こういうコミカルな掛け合いはやっぱり絶品だと思う。夢をみて頑張ってきて、でも夢は叶わなくて。そういう多数派の人たちの、ちょっと切なくてだいぶおかしな物語。この、だいぶおかしいところがポイントだよね(笑)2011/04/07
あっしー
0
ペーパーにて初読。