目次
わきめもふらず。ジクザクに。
葬式列車・足利
賭け・秋の日の午後三時・誕生日
過去・僧侶・サフラン摘み
来歴
みぞれ
会社の人事
朝、電話が鳴る・エレベーターの朝
この部屋を出てゆく・奇態な一歩
シジミ・表札・土地・家屋〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
16
良いもの、分からないもの、ぐっとくるもの、むしろいらいらしてくるもの、覚えているもの、なぜこれを読まされるのかと思うもの。いろんな形で情動が刺激される読書体験だったけど、自分が好きな詩人は、茨木のり子や谷川俊太郎、新川和江、吉野弘といった有名詩人が多かったので、やっぱり私の感性はそういうものだなあとも思いました。2025/04/29
misui
10
詩が読みたくなったので現代詩文庫でもと思い、そのカタログ的に本書を手に取った。戦後から荒川洋治あたりまでの有名な作品が、たとえば田村隆一なら「腐刻画」、大岡信なら「地名論」というように、まず間違いはないところが選ばれている。解説も1篇ずつ丁寧になされていて読み応えは十分すぎるほど。現代詩を読みたい人にはうってつけの良質なアンソロジーです。2014/04/04
mstr_kk
6
再読。脚注として編者の解釈/批評が載っていて、たいへん助かりました。「全然わからない、どうしよう……」から「これくらいしかわからなくてもいいんだ!」へと自信を回復させてくれるという意味でも、です。次は実作と試論を並行して読んでいきたいです。好きな作品はいくつもありますが、北村太郎がすごく心地よかったのと、何といっても堀川正美!「新鮮で苦しみおおい日々」は、好きな詩ベスト10には入ると思います。最初は難しかったものの、生きるということを真正面からとらえている、と解釈したら、よくわかりました。2016/06/04
ずー
4
わからない詩や自分には入ってこない詩も所々あったけれど面白かった。個人的には、言葉を画材のようにしてイメージを描写する系のものよりも、内的衝動がうまく行間にあらわれている系のものの方が面白い。現代詩は形式も傾向もその都度ばらばらなのである程度のとっつきにくさがあるように感じていたが、考えてみると現代美術のようなものだし、わからなさも含めて面白いと思う。2017/10/29
kumabook
2
代表的といえる101の現代詩を取り上げ、一つひとつに解説を付していく。解説といっても難しいものではなく、むしろその作品を鑑賞するうえで有効な知識や要点の提示であり、ひとつの楽しみ方の提示といえる。現代詩の入門書として非常に良い。2025/06/03