内容説明
性差の揺らぎ、両性具有という「演技のテクスト」―バレエ、オペラ、能、歌舞伎、文楽、京劇などを横断しながら現代における舞台芸術の可能性を問う。
目次
プロローグ ディオニュソス対アポロン―記憶のなかのモーリス・ベジャール
1 ジェンダーあるいは性の回転扉
2 バレエによって物語ること
3 友へ―
4 紋章学
5 演出の余白に
6 表象のディスクール―断章
著者等紹介
渡邊守章[ワタナベモリアキ]
1933年東京生まれ。京都造形芸術大学教授・舞台芸術研究センター所長。東京大学名誉教授。放送大学名誉教授。専攻フランス文学・表象文化論。演出家。クローデル『繻子の靴』(毎日出版文化賞、小西財団日仏翻訳文学賞)、バルト『ラシーヌ論』(読売文学賞)。演劇企画「空中庭園」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メルセ・ひすい
1
13-67 赤03巻プロローグ・・抜・・ガルニエのオペラ座で、マイヤ・プリセツカヤが客演して踊ったヴァージョンですら、あの振付の「見立て」の効果、つまり「妖婦=宿命の女」が「女陰」の中心に頭をもたげた「男性器」のように次第に屹立し、それを取り囲む美しい「ジゴロ=売り物である若者」が「性的オルガスム」へと否応なく引きずり込まれていく、といった映像的な魅惑は、過剰なくらいに溢れてはいた。そしてそれは、作品の発想の時点にあったイマージュには極めて忠実なパフォーマンスであったはずだ。・・2010/04/15
みかん
0
やはり美や技を放つ身体そのものに欲望するという点でダンスも、フィギュアスケートもエロティックな行為なのだ2016/01/10