内容説明
ギエム、マラーホフ、ジョルジュ・ドン…ゲストスターの素顔と世界を旅するバレエ・カンパニーの物語。パリ・オペラ座、ミラノ・スカラ座など、世界の桧舞台で踊る日本のバレエ団、東京バレエ団総監督・佐々木忠次が語る、感動のバレエ人生。
目次
第1章 東京バレエ団を設立する
第2章 海外公演を成功させる
第3章 世界バレエフェスティバルへの道
第4章 ベジャールの時代
第5章 コリオグラファーたち
第6章 ダンサーたち
第7章 スターの素顔
エピローグ 東京バレエ団とともに
著者等紹介
佐々木忠次[ササキタダツグ]
1933年東京生まれ。日本大学芸術学部演劇科卒業。64年に東京バレエ団を創立、主宰。十八次六百回を超える海外公演を実現し、世界でもその実力が認められるインターナショナルなバレエ団に育て上げた。また、81年には日本舞台芸術振興会を設立。世界の一流オペラ、バレエの引っ越し公演の数々を成功させてきた
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
37
日本の芸術業界は、基本的に個人とそのファンが支えている。国の支援は通り一遍で、裏方の尽力には呆然としてしまう。ローザンヌが毎年この時期に話題になるが、国の援助があるなんて聞いたことがない。東京っ子らしいざっくりした語りの中に、著者の怒りを感じる。愛するものが、育ててきたものが認められないのだから当然だろう。孤高のプロデューサーによる数多くの有名アーティストのエピソードを拾い読むだけも面白い。読んでよかった。佐々木さん、ありがとう。2023/02/06
けいちか
1
NBSを主催している佐々木氏のこれまでの活動に関して、自身で書かれた本。大変興味深く読んだ。勿論これだけの業績を残した人なので、人脈や運などに恵まれているのは判っていたことだが、自身の興味が最初はバレエになかったことなど、新鮮な気持ちで読んだ。ただし、他組織のやり方などに批判めいたことをちらっと書いている部分は、自分を抑えられなかったものと見える。2010/01/06
kokekko
1
凄腕興行師の仕事の記録。それほど文章はうまくもないし、内容がうまくまとまっているわけでもないけれど、日本にバレエの世界を創り上げ根付かせる過程を淡々と見せつけられる。凄まじい。彼もまた戦う白鳥のように、苦しかったという言葉は一言もない。キレのよい一冊だった。2009/12/18
Junk
0
本著の人物については知らなかった。元々バレエには興味がなかった著者がたまたまバレエに関わるようになり、日本有数のバレエ団を作り、バレエの大規模イベントを開催させる。著者が芸術に深い造詣を持ち、バレエの発展に真摯に取り組んだ熱意のある人物であると読んでいて感じた。 2023/03/30