内容説明
耳を圧倒するハーモニー、ずらして組み合わせる巧妙なリズム、西洋音楽の常識を解体するゆたかな音の世界。灼熱の大地を縦横にフィールドワークする音楽学者が、その魅力をいきいきと描く。
目次
1 音を創る(衝撃のアフリカ;生きた響きのパフォーマンス;アフリカン・リズムの秘密 ほか)
2 音を遊ぶ(密林とサバンナの知恵;子ども文化のダイナミズム;儀礼と演技 ほか)
3 音を生きる(楽師の世界;アフリカン・ポップスの諸相;アフリカの音の探究者)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りー
2
池澤夏樹さんの書評からこの本へ。思いがけず、最近疑問に思っていたことが少し明らかになりました。「歌垣」です。文字の導入が本格的に始まる600年代まで、この列島は歌の島だったのではないか、と思うのです。口承は、多くの場合、リズムと旋律を伴うので。今もアフリカに残る歌垣に一番近いのが「はないちもんめ」だ、と知って初めて具体的なイメージをもつことができました。アフリカのフィールドワークを通じて、古代日本を感じる不思議。精霊、死者、神と交信するための声や音。音楽のもつ原初的な意味に向き合えた一冊。2018/07/23
hideaki
0
写真の多さに助かった。2014/06/28