出版社内容情報
「雪よ林檎の香のごとく」の同人誌、特典SS、サイト掲載SSなど、現在入手困難な作品をまとめた総集篇第三弾!書き下ろしあり。
著者等紹介
一穂ミチ[イチホミチ]
小説家。主な作品に「イエスかノーか半分か」「雪よ林檎の香のごとく」「ふったらどしゃぶり When it rains,it pours」「キス」(すべて新書館)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
27
手紙が共通のモチーフとして物語を貫く。「手紙は怖い、という桂の言葉を思い出す。それは電話やメール、あるいはプレゼントよりもずっと、むき出しの魂そのままを投げ遣された気持ちになるからだろう。心を手で綴った言葉たち。どこかの誰かに届くことを願われ、あるいは信じられた言葉たち」ここでの「手紙」を「愛」と入れ替えてもいいかもしれない。愛ゆえの喜びと、愛ゆえの怖さ。それは、二人の関係の長さがもたらせるものだが、一穂ミチは桂に、こんなことを思わせてもいる。(つづく)2020/05/17
きょん
21
草千里のシーンが好きだな。いつまでもどことなく文学的な香りのする二人でいるような気がする。2020/04/21
高尾治
18
最初で最後の恋人、なんて陳腐な表現に思うけど、このふたりにはしっくりくるんだな。高校一年、15歳の志緒ちゃんから、就職して24歳に至るまで。九年の歴史が、恋が、こばなしにぎゅっと濃縮されてます。最高。先生と志緒ちゃんが会話して、ご飯食べて、喧嘩したり仲良くしたりしてるだけで、どうしてこんなに胸が詰まるんだろう。ミチ先生の文才がもういっそ怖いほど。志緒ちゃんみたいなタイプの子、どういうふうに思いつくんだろう。ちょっと類を見ないBL界の受けだと思う(同様の理由で栫さんも)。はー、好きです。ミチ先生ありがとう。2020/05/25
嵩実
14
良かった!2人の未来が気になるのはもちろんだけど(どんな形であれ、2人の関係を志緒ちゃんの両親が知ったら、7:3の確率で先生はぶん殴られると思う)、2人のこれまでの全エピソードを教えてくれ!という気持ちが強くなってしまった。出来上がったカップルのその後も知っているのに、こんなにしみじみ良いなぁ…と思えるのって貴重!掌編ばかりなのに、この満足度はさすが一穂ミチ。というか、この2人だからか。2020/04/07
雪雫
11
★5。 番外編3冊目。作者さんのブログで読んだSSも含め、なかなか読めない同人誌など、やはりこうして紙になりまとめてじっくり読めるのは嬉しい (*≧∀≦)ノ゙ ★♪。志緒ちゃんはいくつになっても志緒ちゃんで、そんな志緒ちゃんに対して先生もやっぱり変わらず先生でした(⁎˃ᴗ˂⁎)。 志緒ちゃんの性格上、一気に甘さ一杯とはならず、けど年を取る毎に少しづつ実が熟すように甘みが増していく感じが見られてほっこりします♪ この先もまだまだ二人の甘酸っぱいお話が読めるといいなぁ♡2020/04/19