内容説明
みなさんはご存じだったでしょうか。ルイス・キャロルの書いた『ふしぎの国のアリス』という有名な物語には、ちいさな、かわいい「いもうと」がいたのです。その名前はThe Nursery“ALICE”―つまり『子供部屋のアリス』といいます。
著者等紹介
高橋康也[タカハシヤスナリ]
1932年、東京生まれ。東京大学英文科卒。東京大学名誉教授。2002年逝去
高橋迪[タカハシミチ]
1956年、津田塾大学英文科卒
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
88
小さな子が読むには少し難しいアリスの世界をもっと小さな子にも楽しんでもらえるように、キャロル自身が再構築した「子供部屋のアリス」。子供の頃繰り返し読んだアリスはジョン・テニエルの挿絵だったので、ひとつひとつの絵が懐かしく、親しみ深いこともすごく嬉しい上に、この本は装幀が宇野亜喜良さん!本家アリスの洒脱さ、へんてこさは軽減してしまうものの、その分小さな子と共に楽しめる新しい仕掛けが沢山用意されている、キャロルの優しさと遊び心が嬉しい版。(続↓)2019/04/01
seraphim
24
「不思議の国のアリス」をキャロル自身が、5歳以下の小さな子どもに向けて書き直した本。テリエルの挿絵をより楽しむ作りになっている。こちらも面白い。「不思議の国のアリス」と読み比べをしたくなった。2015/04/25
ヴェルナーの日記
8
本作は『不思議な国のアリス』の簡易版とも言える作品。同作品の内容が難しくて読めない(意味がわからない)低学年の児童用に、著者ルイス自身が、解説を入れた作品で、内容的な前作より、わかりやすくなっている。本作品の特徴として挿絵の位置づけを重要視しており、挿絵の解説といった感を強く感じる一冊である。2014/04/28
youxian♬*゜
4
読んだことにする。ちょっと優しかったし説明っぽいのが読み手に話しかけられてきた。しかも、ハートの女王のこと「腹黒」って表現してしまってたΣ(‘・д・ノ)ノ///自分の感想に驚き。読んでないのかな?いや、性格上読んでるな。短かったけどカウントしよう。という意味なはず。『ふしぎの国のアリス』を更に低学年化したもの。2016/05/15
ペイトン
4
久しぶりにページをめくってみたら、「まえがき〜すべてのお母さんのために』という序文が面白くてふふっとなってしまいました。ルイス・キャロルが0歳から5歳の子どもに読んで欲しいという野心を持って下書き改められた「不思議の国のアリス」の妹版です。もちろんそんな小さな子どもたちには読めないのですが、作者の気持ちは十分に伝わってきます。愛おしくなるような本です。