感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Schunag
2
90年代の日本のメタルメディアがトレースしきれなかったメタル史を補綴して、より現実的な歴史理解をもたらそうというのが『ヘドバン』の重要な試みであり功績だと思っているが、本巻の白眉は90年代の地下シーンに通じる2人による「デス・メタル対談」。90年代初頭の原初デス・メタルの見取り図やAutopsyやBolt Throwerの重要性の指摘など示唆に富む。欧米のメタル・シーンの実像を理解するのにベストな日本語メタルメディアであり、僕のようなオールド・スラッシャーの蒙を啓き、新たな視界をもたらしてくれる。2020/04/01