内容説明
業界大手をも動かし、さらにあの保守的なグラミー賞が受賞資格まで変えるとは!そもそも、ストリーミング限定の作品で、テープでさえないのに“ミックステープ”とは?ある意味“最もヒップホップ的”な文化であるミックステープ、世界初の専門書登場!
目次
第1章 ミックステープの出現(ラップ・レコード登場以前;クラブプレイからミックスショウへ;ミックステープの完成~『52 Beats』 ほか)
第2章 ミックステープ・ゲーム(エクスクルーシヴ;ジ・オリジネーター;ミックステープ・アウォーズと95年 ほか)
第3章 新たな局面へ(ミックステープ・ゲームの強制終了;ゲームの再起動とフリー・ダウンロード;ヒット・シングルを生み出すミックステープ ほか)
著者等紹介
小林雅明[コバヤシマサアキ]
群馬県生まれ、早稲田大学第一文学部卒業。主に映画、ヒップホップを中心としたブラック・ミュージック全般の執筆/翻訳を手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しゅん
9
「ミックステープ」という、いまいち内実の見えてこない、だがヒップホップでは明らかに重要なカルチャーを歴史的に概観する一冊。商品パッケージと産業構造と音楽スタイルのそれぞれの変化が、全てパラレルで起きていることがよくわかる。その変遷がヒップホップカルチャー黎明期から現代まで詳細に描かれていて、めちゃ学びがあった。大変な労作。当事者達のエゴと商魂のえげつなさもはっきり見えてくる。2021/01/09
72ki
2
80s終盤からのぼんやりヒップホップリスナーとしては、いろいろ懐かしかったり(Ron G!)、あらためて整理できたりでとても楽しい本でした。しかし言葉(用語)の定義も業界ルールも吹っ飛ばしながら道なき道をいまだに驀進するこのカルチャーのタフネスにはつくづく感心しきり2018/08/28
河村祐介
1
特に後半、2010年代以降はメインの流れとニアイコールになってきてシーンそのものに。2018/09/19
halfpint
1
『誰が音楽をタダにした?』を補遺する視点でも読める。2018/08/17