内容説明
天衣無縫！波瀾万丈！“ジプシー・ジャズ”で世界を魅了したジャンゴ・ラインハルトの伝記決定版。
目次
目覚め―１９１０‐１９２２
パナム―１９２２‐１９２８
悪魔の音楽―１９２６‐１９２８
放浪―１９２８‐１９３４
ル・オット―１９３４‐１９３５
ジャンゴロジー―１９３５‐１９３６
スウィング―１９３７
イギリス制覇―１９３８‐１９３９
ヌアージュ―１９３９‐１９４４
フランスのエコー―１９４４‐１９４６
巡礼―１９４６－１９４７
分裂―１９４７－１９５０
新しい男―１９５１－１９５３
ジブシー・ジャズ
著者等紹介
ドレーニ，マイケル［ドレーニ，マイケル］［Ｄｒｅｇｎｉ，Ｍｉｃｈａｅｌ］
『Ｖｉｎｔａｇｅ Ｇｕｉｔａｒ』誌のライター。ほかに『Ａｃｏｕｓｔｉｃ Ｇｕｉｔａｒ』誌、『Ｇｕｉｔａｒ Ｐｌａｙｅｒ』誌、『Ｕｔｎｅ Ｒｅａｄｅｒ』誌などに寄稿している。ミネソタ州ミネアポリス在住
小山景子［コヤマケイコ］
慶應大学文学部卒業。専攻は英米文学（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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MICK KICHI
27
カズオ・イシグロの「夜想曲集」の一編に、ジャンゴ・ラインハルトのような卵型サウンドホールのギターが出てきます。映画「永遠のジャンゴ」も観ました。ウディ・アレンの「ギター弾きの恋」もジャンゴをリスペクトした泣かせる作品でした。ジプシー＝ロマ出身のジャンゴの人生を綴ったこの伝記もかなりの分量でしたが、劇的な人生と唯一無二の演奏家としての偉大さに想いを馳せる事ができる素晴らしい著作でした。2018/01/07
どんぐり
25
ジャズ・ギター奏者のジャンゴ・ラインハルトの生涯を描いた本格的な評伝。ジャンゴは、ロマ語（ジプシーの言葉）で、「私は目覚める」という意味だ。幼少の頃、両親に連れられて、馬にひかせたキャラヴァンに乗りヨーロッパ各地を移動していたジャンゴは、生まれた場所から言えばベルギーのジプシーだが、フランスで生活することが多かったという点ではフランスのジプシーである。黒人以上に白人からの差別の対象となったジプシーという出自と、「悪魔の音楽」と言われたジャズ、そしてパリで時代の寵児となったジプシー・ギタリストのジャンゴ。彼2013/12/24
NICK６
3
驚愕の伝記にして傑作。キャラのぶっとび幅も壮絶だから、爆弾エピソードにげらげら笑い。そこんとこ、もっともっと頁割いてぇ～と思っても、大丈夫。先ゆくジャンゴの歩みっぷりも又、超面白すぎて、お見事。不幸で失った指にしょんぼりしても再起。天才にして鬼才。悪童期からそのまんま非成長、車好き（過激）、女と賭博（瞬間蕩尽と爆買）、ナチズムにジャズ、ギターと絵画、愛と技。スウィングリズムとインプロ。誇り見栄、全部ばっさばっさとぶち込み上昇下降どっちも急激。なのに筆致はとても抑制的で好感。上下段４00頁の大著。お腹一杯 2021/02/12
Masato
3
マイペースというか独善主義というか、ユニークなジャンゴだけあって、たくさんのエピソードが綴られていますが、その幾つかはジャンゴがモチーフの映画「ギター弾きの恋」と重なってニヤリです。ジャンゴファン以外にも、大戦前後の欧州を背景に、仏でジャズがどう浸透しどう変化していったか、興味深いストーリー満載で音楽好きならオススメ。 来年こそはサモアのジャンゴフェスを訪れるぞと独り誓いつつ、今晩はジャンゴのアルバムに針を落とすことにします。2013/07/06
駄目男
2
ナチにとってジャズは邪悪な音楽でありゲッペルスのジャズ撲滅運動にあって何故パリでジャズが生き残りジャンゴが逮捕されなかったのか興味深い。 そこにはゲッペルスのしたたかさが見え隠れしている。 戦時中、パリで隆盛を極めたジャズとエキサイティングなジャンゴのプレーというものを一度見たかったものだ。 見るもの聴くものを驚かしたような印象だがやはり百聞は一見にしかず。 それにしても登場人物の多さには少し疲れた。2014/04/01
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