内容説明
アメリカはこの書に恐怖した。今こそ祈るがいい、ろくでなし野郎ども!この本は、彼の創作活動において、「アンチクライスト・スーパースター」と「メカニカル・アニマルズ」のあいだを橋渡しする、1枚のアルバムなのだ。
目次
1 ぼくが虫けらだった頃(恐るべき男;ロックする者、停学に処す;ティーンエイジャーの出来心;不採用通知で地獄を見るだけ;僕にはもっとたくさんの中指が必要だったのに)
2 変態録(ザ・スプーキー・キッズ;汚れたロック・スター;死ななかった皆さんへ;法則;すべてが無駄に;魔法使いに会いにゆく;虐待:その1と2;ファンとの交わり/肉と歓迎)
3 いかに翼を得たか(反射の神「夢」;アンチクライスト・スパースター;5千万人の絶叫キリスト教徒たちが間違っているわけはない)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
106
「Antichrist Superstar」に至る軌跡。祖父らの異常性癖や教区学校の抑圧など、生い立ちは世界に対する辛辣な激怒と強情な野心を生むと共に創作の根源となった。トレントやトゥイギーらに奇抜な実験をする運転手も加わったセックス&ドラッグ&ロックンロールのカオスで凶暴な日常は性液、排泄物、吐瀉物、血で塗れている。あらゆる極限の体験は退廃と虚無へ、その地獄から帰還した彼はやっと自分自身を理解する。昏睡した社会からの覚醒を大声で呼びかける信念が窺える書。ヤク中、ゲイ、浮気の識別一覧も性格丸出しで面白い。2021/07/17
たまきら
21
世紀末感ただよう90年代後半にピッタリ。そんな彼らの破天荒っぷりを、書籍という形で2017年に図書館で見つけて初めて読む面白さ。どんなに面白い素材もプロデューサーが適切に演出して初めて一般に評価されるんだなあ、と感じ入った例でもあった。そして息子のコンサートに愛情たっぷりの視線を送るご両親の写真を見たときに、ショーの世界のおかしさも知ったっけ。騙されるなかれ若者よ…自分に戒めた例でもあった。なんとよくできた現在の道化だろう!どうしても彼らを蔑めない自分です。2017/03/30
おじいやん featuring おじいちゃん( ̄+ー ̄)
19
低温火傷のようなジメジメとした青春。あの怒りのこもったシャウトからは想像出来んかった。自分を疑う事を知らない人って最高に狂ってる部類の人に入ると思うんだか周りがイカレてると自分は正気にならざるえないっつーのはよくある話で登場人物の中で1番まともな人がマンソンでした。アメリカ怖い。2016/09/14
taku
15
1986年のマリリンはハダカじゃない美奈子。ヘソ出し腰振りで挑発的。1998年のマリリンは Antichrist Superstar マンソン。チ○コ出したりTバック履いたり挑発的。ファンではなかったけど、この人の登場は衝撃だった。Kornあたりと、たまに聴いてたよ。読んだ感想?「何もない。ただ黙って彼の話を聞く」それが大事だ。ファック&ドラッグ&ロック。今も、俺たちのアンチクライストは傍にいる。2019/11/03
紅玉
4
狂ってるのは世の中の方だ、なんて子供のような気持ちにならざるを得ない情報量と説得力。事実、彼に対し批判的な意見を言う人は皆、想像でものを言っていることが多く、滑稽に感じました。そんな世間とマンソンのギャップがシュールな笑を誘う、最高にネガティブな一冊。2014/09/25