内容説明
岡林信康25歳、吉田拓郎25歳、高田渡22歳、三上寛21歳…。その殆どが20代前半だった。若さと未熟ささえも光り輝く、どうしようなく熱い時代だった。アングラ・レコードの先駆「URC」と、当時最大のイベント「フォーク・ジャンボリー」を核に、熱いスピリットを伝えながら当時のムーブメントの虚実を解明してゆく“フォークの創造期”のドキュメント。
目次
第1章 第3回全日本フォーク・ジャンボリー(フォーク・ジャンボリー前史;椛の湖、湖畔会場探検;ガロと武蔵野タンポポ団;硬軟2人のエンターテイナー、三上寛となぎらけんいち;加川良のカウンター・パンチ;悲鳴がシャウトに変るまで、カルメン・マキ;走りまわる人、友川かずきの無念;若きフォークの哲学者、斉藤哲夫;歌の職人グループ、五つの赤い風船;日本語のロックの先駆者、遠藤賢司とはっぴいえんど)
第2章 URCストーリー(“関西フォーク”の創世期とフォーク・クルセダーズ;初期の高石友也と岡林信康;URCのレコード制作の秘密;URC社長・秦政明とインタビュー)
第3章 ニューミュージックの時代(六文銭、拓郎連合軍の浮上;五輪真弓とユーミンの華やかな登場;泉谷しげる、過激なデビュー;フォーク・ブームと井上陽水神話;南こうせつとかぐや姫;もう一つの関西フォーク、谷村新司)
第4章 フォーク関係資料
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
satoshi
0
'60, '70年代のフォーク・ムーヴメント。その頂点となった第三回全日本フォーク・ジャンボリーのルポと,そのアンチ商業主義を支えたURC(アングラ・レコード・クラブ)に関する記事。URCの事ははっぴいえんどよりむしろ金延幸子から知ったので,彼女に関する記述を期待していたんだけどそれはあまりなかった(この本は87年出版で,渋谷系による再評価以前だからか)。メイン・ステージ占拠事件なども起きたフォーク・ジャンボリー直後の参加ミュージシャンのコメントなどはとても興味深い。高田渡のコメントなどは特にグッとくる。2010/07/15
ぱーぷる・ばんぶー
0
1971年岐阜県中津川で行われた全日本フォークジャンボリーの現場にいた著者のレポートと出演者たちの紹介やコメント。メインステージの占拠事件や伝説の吉田拓郎のステージなど興味深い。2021/10/23