内容説明
牧師の家庭に育った少年期の忘れえぬ体験をはじめ、使徒信条や教会建築など教会固有の問題、エコロジーやジェンダー、脳死などの社会的問題、大嘗祭や国旗・国歌法など国との問題も取り上げつつ、それらのことがらを信仰者としてどう受けとめるか聖書に即して分かりやすく語る。著者初の説教集。
目次
最も小さい者の一人に
あなたの傍らに
今ここに生かされて在ることの喜び
教会をたてる
教会にたてられるために
キリストの体としての教会
信仰告白とは?―「使徒信条」をめぐって
信仰と人権
イエス断腸
みこころのままに―脳死は「人の死」か
家族とは?―国際家族年によせて
「しかり」を「しかり」、「否」を「否」―教会生活の見直しを
教育と隣人愛
弱いときこそ強い
人が神にならないために
著者等紹介
荒井献[アライササグ]
1930年秋田県に生まれる。東京大学教養学部卒業、同大学院人文科学研究科西洋古典学専攻博士課程満期退学。ドイツ・エルランゲン大学神学部留学。Dr.theol.(神学博士)。青山学院大学助教授、東京大学教授、恵泉女学園大学学長を経て、東京大学・恵泉女学園大学名誉教授、日本学士院会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
39
このような形で荒井先生の説教を体感できるとは思いませんでした。様々な問題を取り上げ、どう信仰に結びつけるかを分かりやすく語っています。荒井先生の説教を直に聞きたくなりました。2023/12/26
青柳
6
牧師かつ聖書学の第一人者である荒井献先生が大学・教会で行った礼拝説教を文字起こしし書籍化したものが本書となります。読んで驚いたのが、この説教集で言及される社会問題の射程の広さです。旧約・新約聖書の文献を適宜引用しながら、キリスト教固有の問題、環境問題やジェンダー、医療における脳死問題、果ては大嘗祭や国旗・国歌法などの国や天皇制に関する批判などを取り上げております。これだけ列挙すると小難しい内容なのではと思われるかもしれませんが、非キリスト者である私でも読める平易な説教集でした。非常にお勧めしたい良書です。2023/10/31
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