内容説明
法はわれわれの全生活に浸透し影響を及ぼす。では正しい法とは何か、法と倫理、正義と法はどう関係するのか。法の神学的基礎を探り、人権を最重要価値と位置づけ、複雑な課題に直面する現代世界において、法治国家のあるべき姿を論じた大著。
目次
A 法と倫理(神学と法倫理学―問題への接近;法と人倫―一つの関係規定;純粋法か、正しい法か―哲学的論争;創造と義認―神学的論争)
B 法と正義(正義の終末論的性格;公正としての正義;正義と愛;正義と人間の尊厳)
C 法と軋轢(人間と自然―法の新たな諸課題;罪と罰―刑法の自己限定;国際法共同体への道―暴力禁止と人権;合法性と正当性―権利のための市民的不服従;法と教会―教会法の範例的性格)
著者等紹介
フーバー,ヴォルフガング[フーバー,ヴォルフガング] [Huber,Wolfgang]
1942年、シュトラースブルクに生まれる。ハイデルベルク大学で神学博士号を取得。ヴュルテンベルク地方で牧師を務めた後、マールブルク大学教授をへてハイデルベルク大学教授(組織神学、1984年~94年)。ベルリン=ブランデンブルク=シュレージシェ・オーバーラウジッツ州教会監督(93年~2009年)、その間ドイツ福音主義教会議長(03~09年)、世界教会協議会中央執行委員(98年~01年)を務めた。教会論、キリスト教社会倫理、ボンヘッファー研究などで多数の著書がある
宮田光雄[ミヤタミツオ]
1928年、高知県に生まれる。東京大学法学部卒業。東北大学名誉教授。著書:『西ドイツの精神構造』(学士院賞)、『現代日本の民主主義』(吉野作造賞、以上、岩波書店)ほか多数
佐藤司郎[サトウシロウ]
1946年、山形県に生まれる。東北大学文学部卒業。東京神学大学大学院修士課程修了。日本基督教団大洲教会、同信濃町教会牧師、東北学院大学文学部教授を歴任。現在、東北学院大学名誉教授、日本基督教団仙台北三番丁教会牧師、博士(文学)
木部尚志[キベタカシ]
1964年、福岡県に生まれる。国際基督教大学教養学部卒業。早稲田大学政治学研究科修士課程修了。テュービンゲン大学博士号(政治学)取得。現在、国際基督教大学教養学部教授
小嶋大造[コジマダイゾウ]
1974年、愛知県に生まれる。東北大学農学部卒業。東北大学大学院農学研究科博士課程前期修了。大蔵省(現財務省)入省後、ドイツ留学、在ドイツ日本国大使館等をへて、京都大学経済研究所特定准教授、同特定教授。現在、東京大学大学院農学生命科学研究科准教授。博士(農学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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