内容説明
プロテスタントこそが韓国の近代化プロセスを共に生きた宗教、いやむしろ韓国の近代形成に決定的に寄与した宗教だ。いわばプロテスタントは「孤児たちの宗教」だった。こうしてプロテスタントは韓国近代の自発的「孤児たち」と苦楽を共にした。けれどもそれは残念ながら、「孤児たち」の自己確認を超え、さらに自己超越の体験へと導く省察の宗教ではありえなかった。韓国キリスト教の今。真摯な歴史的検証。話題騒然となった自己省察の書。
目次
神の退陣、神々の帰還
第1部 市民K、教会に行く―韓国プロテスタントの昨日(アメリカの霊としておいでになったんですね―韓国プロテスタントのアメリカ主義;羞恥心と復讐―神社参拝から反共主義へ;生産的憎悪―治癒と帰福、成長主義の発明 ほか)
第2部 市民K、教会を離れる―韓国プロテスタントの今日(市民の登場と神の追放―市民K、教会を離れる;信頼を失った「言葉の宗教」―韓国教会の説教の実態;教会売買スキャンダル―教会成長至上主義の裏面 ほか)
第3部 市民K、小さな教会と出会う―韓国プロテスタントの明日(小さな教会の誕生―小さなものたちの反乱、希望の前兆;再び民衆の中に神と出会う―他者性の神学と信仰運動;キリスト教右派と新貴族主義 ほか)
著者等紹介
金鎮虎[キムジンホ]
民衆神学第三世代に属する研究者。韓国神学研究所研究員、漢白(ハンベク)教会牧師、季刊『当代批評』主幹などを歴任。日刊『ハンギョレ新聞』、週刊『ハンギョレ21』のコラムニストとして活動。現在は「第三時代キリスト教研究所」研究室長。文筆活動と多くの著作を通して宗教における人権確立に寄与したことにより「第2回、宗教自由人権賞」(2011)受賞
香山洋人[カヤマヒロト]
日本聖公会東京教区司祭。東海大学、聖公会神学院、聖公会大学校神学専門大学院で学ぶ。「第1回、安炳茂記念心園論文賞」(2000)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ころりん




