目次
神学入門(神学の意味;福音の神学;神の痛みの神学;神の痛みと三位一体;歴史的イエスと神の痛み;神の痛みへの証し)
神学短章(信仰と神学;神学の必然性;「受肉の福音」から「福音の受肉」へ;連帯化としての受肉;「贖罪の神学」から「神学の贖罪」へ;「キリスト論的」ということ;方法論としてのキリスト論;「背後の思惟」;アンセルムスのこと;「良い説教」ということ;「はッ」と思って、「なるほど」と思う;実存と教義;教会;神学の世界性と土着性;福音と諸宗教)
著者等紹介
北森嘉蔵[キタモリカゾウ]
1916年熊本市に生まれる。第5高等学校、日本ルーテル神学専門学校を経て、1941年京都帝国大学文学部哲学卒業。1949年東京神学大学教授。1950年千歳船橋教会牧師。1984年東京神学大学を引退、名誉教授となる。1996年千歳船橋教会牧師を引退、名誉牧師となる。1998年9月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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AC後屋
4
難解だったが、神学者が一体どういうことを考えてこの途方もないテーマに取り組んでいるのかを垣間見ることができた。よく信仰があれば神学は不要、むしろ有害、などと、牧師の中にもそういうことを言う人がいるが、信仰(ピスティス)とは真実であり、真実は責任を伴い、責任は厳密性を要求し、それは自ずから神学という学問に至らざるを得ない、とする氏の説には説得力がある。神学が万人に必要不可欠というわけではないにしても、少なくとも、神学を軽んじるような牧師の説教を私は聞きたいと思わないし、そういう教会に行きたいとも思わない。2011/08/06
ぎゃっつ
2
「神学入門」となっているが、読み進める上で神学の知識がいろいろ要求される。また、一般的な神学でなく著者の思想の入門となっているところが特徴。著者自身の思想が語られているため、読者が基督者であることが前提となる。神学の存在意義の解説や神学の重要性など、他の神学書には載ってないことも書いてあるので面白い。「神の痛みの神学」が主なテーマとなっている。何度も読み返すことになるだろう。神学に興味のある人にはオススメ。2011/09/27
I神学生
2
入門といいながら、内容は高度。一般的な神学入門でなく、「神の痛みの神学」及び「十字架の神学」に関する入門と言える。小著ながら内容の濃い良書。今後何度も読み返すに違いない。2011/04/01