内容説明
大きな転換の時代となる21世紀に向かって教会は何を語ることができるか、どのような宣教をなすべきか。日本の教会に対する厳しい批判的総括と、アジア状況と問題をふまえて生み出された大胆な試論。
目次
1 文明のオルターナティヴとの出会い―沖縄を通してベラウを見る
2 「土地を私有しない神学」試論―フィリピン先住民族の知恵に学ぶ
3 聖書の使信と反核の思想―現代文明の破局を超える
4 現代の旅人たち―聖書から見た「移住(外国人)労働者」問題
5 「鎖国・開国」論を超えて―移住労働者問題への視点
6 神学にとっての移住労働者問題―「小さい者たち」から大きな問いの前で
7 パウロにおける義認論の射程―「教理」は「運動」であった
8 現代への使信を求めて―ある神学的彷徨の覚え書き
著者等紹介
渡辺英俊[ワタナベヒデトシ]
1933年、山梨県に生まれる。山梨大学教育学部を経て、1961年、東京神学大学大学院修了。1961~71年、日本キリスト教団岩見沢協会牧師。1966~68年、米国のドルー大学神学部留学(STM)。1971~86年、日本キリスト教団横浜磯子教会牧師。1986~87年、フィリピンのアテネオ・デ・マニラ大学およびメリーヒル神学校留学。1987年より、日本キリスト教団なか伝道所牧師。現在、移住労働者と連帯する全国ネットワーク共同代表・事務局長、(社)神奈川人権センター副理事長、東京女子大学講師。著書に『聖書の人間たち』『愛への解放』『現代の宣教と聖書解釈』『解放の神学をたすねて』『片隅が天である』。訳書にE・ケーゼマン『新約神学の起源』、A・リチャードソン『新約聖書神学概論』(共訳)
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