感想・レビュー
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燐寸法師(Twitter @matchmonk)
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1−2章/4章3節/8−10章に絞って読了。「外的自然(※自然環境)の再発見は、同時に身体性における人間自身であるあの自然、すなわち内的自然の再発見となるのでなければ不完全のままである」。キリスト教霊性の身体疎外からの脱却を目指した総体的聖霊論(4巻)が、当初執筆の予定がなかったにもかかわらず追加された背景事情は理解できた。4章3節の「無からの創造」は1巻初出のイサク・リュリア「神の収縮」理論を十字架の苦難の神学と関連づけ、創世⇨受難と復活⇨終末に至る神の創造のプロセスをダイナミックに描いてみせる。2022/04/13