内容説明
人が救われるのは、イエス・キリストへの信仰によるのか、それとも、イエス・キリストが信ずる信仰によるのか―。パウロが語る「ピスティス・イエスゥ・クリストゥ」は果たして主格的属格なのか対格的属格なのか。信仰と神学の根幹に関わる、長きにわたって争われてきた論争に、新たな視点から鮮やかな解決を提示した古典的論文。待望の邦訳。
目次
第1章 パウロの福音の定数的要素を探る
第2章 パウロの思想の物語的次元はどのように扱われてきたか
第3章 ガラテヤ書における「物語キリスト論」の定型表現
第4章 パウロの福音の物語構造におけるΠ´ιστισの機能
第5章 ガラテヤ3:1‐4:11における議論展開の論理
第6章 結論
補遺(ΠΙΣΤΙΣ ΧΡΙΣΤΟΥをもう一度;Π´ιστισとパウロのキリスト論:問題の本質は何か)
著者等紹介
ヘイズ,リチャード[ヘイズ,リチャード] [Hays,Richard B.]
1948年生まれ。現在、米国デューク大学神学部の学部長および新約聖書学教授。イェール大学で英文学を修め、その後、マサチューセッツ州で高校の英語教師、牧師を経て、同大学神学部修士課程に進み、エモリー大学大学院の博士課程で学位を取得。専門はパウロ研究および新約聖書倫理学
河野克也[カワノカツヤ]
1965年生まれ。国際基督教大学卒業、東京聖書学院を経て、神戸ルーテル神学校より神学修士号。米国・合同メノナイト聖書神学校、デューク大学神学部、サザン・メソジスト大学大学院宗教学部博士課程修了。現在、青山学院大学非常勤講師、日本ホーリネス教団・中山キリスト教会牧師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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